中国の今を知る、中国の未来を読む。

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2010年04月12日

4年目の春を迎えた・復旦の桜達

 福岡と上海を結ぶ大切な絆・福岡上海ヤングネットワーク・縁縁会、6年前に発足した時にはわずか10人ほどだった。でも今ではメンバーも30人ほどになり、何かにつけて、福岡と上海の交流を支え、上海における福岡の心強いサポーターなのだ。
縁縁会のメンバー達は、大学の学者、弁護士、医者、建築家、ベンチャー企業の社長、日系企業に勤めるものなど、30代の若者が中心となっている。
 4年前、日中両国の末永い友好を願って、復旦大学創立100周年を記念して創られた新しいキャンパスに100本の桜を植樹した。植樹に際し、福岡をはじめ多くの方々から寄付金が寄せられて、植樹が実現した。桜がちゃんと育っているか、メンバーたちはいつも我が子を気使うように、桜の生長を見守ってきた。
 タイミングよく、先週の土曜日、私が上海に出張した折りに、縁縁会のメンバーの数名の仲間と一緒に、桜たちに会いに行った。4年目の春を迎えた桜たちは、まだまだか細いけれど、大地にしっかりと根ざしながら、力いっぱいに花を咲かせていた。温かな春風に吹かれ気持ちよさそうに揺れながら、私達を迎えてくれた。まるで「いつもありがとう」と言っているかのように。

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2010年03月08日

福岡の若者・南京で奮闘中

 煮詰まる日本、伸びゆくアジア。どうすればいいのか。麻生塾理事長の麻生泰さんがいつも口癖のように仰る。就職ができない。将来何をしたらよいのか分からない。外に出て行く勇気もない。
閉塞感に悩まされながらも、日本という「井」の中から這い出そうともしない、、、、。でも、そのような状況の中でも、今、福岡のある若者は南京で大奮闘中なのだ。彼と接していると日本も捨てたものじゃないと勇気が湧いてくる。今から3年前に、その若者は言葉も分からないままに、南京に飛び込んだ。南京で大きな総合商業施設の建設と運営管理を手掛けるために。先日、久々に、若者に会ったら、中国語もコミュニケーションがとれるほどに上達し、すっかり南京の大地に根ざし始めたようで、微笑ましかった。確か、昨年にお会いした時には、仕事以外の時間が全くとれないと言われていたのを覚えている。そのような状態の中でどうやって学んだのだろう。開業当時は、知名度の低さに集客にご苦労されたが、今は知名度もかなり上がり、テナントの売り上げも対前年比180%の伸びで成長しているだという。日本では信じられない話だ。今その商業施設にはユニクロ、ZARAやH&M、良品無印はすでに進出しているが、二期目には、昨年、原宿に2000人の行列ができるほどに話題を呼んだ店舗フォーエバー21を誘致するのだと若者の夢が膨らむ。ところで、先日、たまたま南京に訪れ、お会いしたら、折しも若者の誕生日の日に遭遇。思わずみんなでハッピーバースデーと若者のお誕生を祝った。今後、福岡に一時帰国された時には是非、留学生サポートセンターの日本文化塾で講演をしていただきたい。
 

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2009年12月14日

北京にも福岡を繋ぐ絆が


 先日、久々に仕事抜きで一人で北京に行った。福岡の友人の紹介で、贅沢にもザ・リッツカルトン北京に2連泊もさせていただいたが、北京オリンピックを視野に、2年前にできたというザ・リッツカルトン北京のジェネラルマネージャを務めておられるD,V氏で。彼は北京の前の勤務先が福岡グランドハイアットだったため、大の福岡のファンだという。D,V氏はまだ40代とお若い。アジアの国々を駆け巡るすごい国際ビジネスマン。英国ご出身のD,V氏は凛としていながらも、とても暖かいお人柄。彼は今でも時折福岡に来られ、温泉など和の癒しの文化を楽しまれているという。北京でこんなにも福岡を愛してくださる人がいるということはやはり嬉しい。世界を繋いでくださる大切な絆である彼らがいつまでも福岡を愛していただくためにも、福岡の魅力アップのために、住民である我々が弛まぬ努力をしなければならいと思った。ところで、リッツカルトンは、さすがに一流のホテルとだけとあって、控えめな色彩で内装が施され、英国式の格調高き気品満ちあふれる素敵なホテルで、暖かく落ち着いた空間の中で身も心も癒された。残念だったことは新しいスポット・北京最大規模の高級デパート「新光天地」がリッツカルトンの直ぐ目の前にあったのに、足を運ぶことができなかったことである。次回は是非行ってみたい。

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2009年10月19日

福岡−上海ヤングネットワーク・縁縁会の皆様と久々に再会

 南京訪問の帰りに、上海に立ち寄った。ここしばらく仕事が忙しかったので、上海に行っても中々ゆっくりできる時間がとれずに、縁縁会の皆様ともご無沙汰だった。今回は、なんとしても皆様と久々にお会いして語り合いたいと願っていたので、念願が叶って、急な連絡にも関わらず、八割以上のメンバーの出席を得ることができた。五年前に福岡県上海事務所の開設と併せて、発足させたこのヤングネットワークのメンバーのほとんどが福岡県内の大学での留学経験者で、基本的に福岡が大好きな若者達である。福岡県上海事務所開設と併せて上海事務所の顧問に就任した私は、上海における福岡のサポーターズを育てなければならないと考え、以前福岡で留学された時によく面倒をみていた数人の元留学生に呼びかけて会をスタートしたが、今では30名を超えるメンバーとなった。三年前には、縁縁会のメンバーと共に、上海復旦大学創立百周年に併せて、復旦大学の新キャンパス内に百本の桜を植樹し、今では日中両国の若者達の交流のシンボルとなっている。久々に会を開いたら、数人の新しいメンバーが参加してくれた。彼女たちはみんな九州大学法学部を卒業し、今上海で法律事務所を立ち上げ、日系企業の中国ビジネスをサポートしているのだという。福岡と上海話繋ぐ絆が増えて、本当に嬉しく思った。
    


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2009年07月13日

この笑顔を絶やさないためにも

 福岡県留学生サポートセンターが誕生して、この7月28日で一周年を迎えることになった。サポートセンターの主な役割はいうまでもなく留学生を様々な角度からサポートすることであるので、留学生の皆さんが安心して福岡で学べるように、アルバイトの紹介、困ったときの悩み相談、卒業後の就職支援などなどを積極的に取り組んでいる。
 しかし、私はサポートセンターの果たすべき役割はそれだけではないと考える。日本の未来にとって留学生ももちろん大切な宝なのだが、本当に日本の未来を背負ってもらわなければならないのは日本の若者達だ。ですから、留学生支援と共に日本の若者達をも一緒に育んでいかなければと痛感している。そのために、現在、留学生のために開催している日本文化塾には日本の若者達にはたくさん参加していただいており、文化塾を側面から支えてくれている若者ボランティアチーム「おむすび組」のメンバーは今30人というちょっとした組織となってきているが、嬉しいことに、ボランティアチームのメンバーは日本人の若者と留学生でちょうど半々となっている。先日、若者達への慰労会を我が家で行ったが、仕事仲間も若者達の激励に駆けつけてくださり、特に私がもっとも尊敬する田中国際交流局長は、若者達に自然の恵みを食べさせてあげたいと言って、朝早くからご自宅の裏山に入って、じゃがいもを堀り、また、タケノコをとって時間を掛けて茹で、取り立てのタマネギーと共にたくさんもってきてくださって、新鮮な大自然の恵みをたくさんいただいて、若者達が大いに喜んだ。
 「我々大人が若い人達に何を伝えていくかということは、大きな課題だ。もちろん、それは彼ら自身が自らの努力で獲得しなければ、意味がない。けれども、我々が、純粋に考えていること、感じていることなどを、できるだけストレートに伝えることも大切なのではないか。将来何が起こるか、どんな社会になるか、誰にもわからない。ただ、分かっていることは、今の若い人達の考えで社会が、世界が、動いているということ、これだけははっきりしている」
 若者達の純粋な心と笑顔を絶やすことがないように・若者達が夢と希望をもって生きていけるような社会であるように、今日もそう心から祈っている。

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2009年06月29日

中国江蘇省・新省長福岡に来たる Part 2

 16年の間に、江蘇省では替わった省長が6人。短い人では2年足らずで交代した。昨年の春、南京市党書記を務めていた羅志軍氏が江蘇省の省長に就任された。羅氏は中央から南京に赴任していたが、頭脳明晰で素晴らしいリーダーシップ力を持っている人格者としてよく知られている人物。この度、江蘇省観光プロモーション団を引き入れられて、福岡を訪れられた。足かけ2日間の訪問だったが、私は視察のアテンド役をさせていただいた。短い時間ではあったが、省長は福岡での視察を通してすっかり福岡のファンになってくださったようだ。大らかな風貌(身長も1,8mと大柄)、一見してとても穏やかな雰囲気をかも出しつつも、内面からは強い闘志と情熱が滲み溢れていた。その羅省長が麻生知事とは初対面だったにも関わらず、価値観、政治手腕、県政と省政に対する熱い思いなどなど、共通することが多く、すっかり意気投合されたようで、羅省長は随所随所で、これからは福岡との交流をより高いレベルに推し進めたいと力説。コミュニケーションの橋渡し役として、随行させていただいた私まで胸から熱いものがこみ上げてきた。いずれ、羅省長は再び中央に戻られるだろうけれど、将来、中国の中央リーダーの中に福岡のよき理解者がまた一人増えたと思っただけでも、嬉しくなった。

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2009年06月22日

中国江蘇省・新省長福岡に来たる Part 1

 福岡県と中国江蘇省が友好県省となったのが1992年の11月、今から17年前のことなのである。実は92年は日中国交正常化20周年の年だった。その頃、友好締結に向けて準備を進めていた福岡県が、せっかくなら、何かの節目の年に友好締結を実現させたいと考えていた。でも、日本とは違って、中国の省が外国の県と友好提携をするときには、中央政府の許可がなければならない。しかし、江蘇省はその時、既に10年前に愛知県と友好提携していた。中国の決まりによれば原則的には、一国一県の友好提携しか認められないことになっていた。例え認めてもらえるとしても審査にとてつもなく長い時間がかかるだろうと踏んでいた。何がいい方法はないものか。担当者が思案を巡らせていた4月に突如として、江沢民総書記が、東京を公式訪問し、地方都市は福岡を訪問するとのニュースが、天から降ってわいたように舞い込んだ。よし、江沢民総書記に直訴しよう。知事主催の晩餐会の知事挨拶にその内容が盛り込まれた。こちらの狙いが的中。知事の要望に江沢民さん答礼のあいさつの中で「福岡は経済が発達した県で、江蘇省は私のふるさとで、中国の中でも経済と文化が非常に発達した省だ。この二つの省県が友好提携することは素晴らしいことだ」と快諾。以後、異例のスピードで友好提携の話がどんどん進み、ついに、その年の11月に友好提携に漕ぎ着けることができた。以来、16年の歳月が流れた。

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2009年02月16日

おいでよ「留サポ・日本文塾」にPart 3

 「留学生サポートセンターは留学生の家、センター長である私は留学生の母、スタッフは留学生の兄弟を目指す」この考えを実現させるためにも、日本文化塾の開催が必要で、定期的に塾を開催することによって、より多くの留学生と日本の若者がサポートセンターに足を運んでもらえて、地域社会の皆様の関心と協力を引き寄せ、留学生と地域社会の皆様とのふれあいの場となることを願っている。「今、留学生を支援することは将来の日本づくりに繋がる」をキーワードに、留学生、日本人学生、社会人などが幅広くボランティア協力スタッフも引き込み、地域の企業の皆様方の積極なるご参加も心から期待している。
 留学生サポートセンターを留学生の皆さんにとって、いつ帰ってきてもらっても楽しくて暖かい我が家にしていきたい。この文化塾はそういう強い気持ちが込められている。
 日本文化塾は、文化塾とタイトルが付いているが、しかし、芸術や音楽などの文化だけを学ぶ塾ではない。文化とは古代文化、現代文化、若者文化、伝統文化もあれば、異文化、地域文化、企業文化などと幅が広い。これらの分野で活躍される方々に講話していただいた後に、フリーディスカッションを行うことにより、活発で魅力あふれる学びの場を目指していく。また、講演終了後の懇親会では、留学生や若者達には、講師や参加されておられる大人の人達と交わり合って、日頃の悩みなどを相談ができるように、大人の皆さんには若者達のよきアドバイザーとなっていただければと願ってやまない。また、この塾は地域の皆様と共につくる塾にしていきたいと考え、運営資金も募集している。もちろん、少額で十分で、塾の開催主旨に賛同し、留学生をサポートしたいと考えておられる方は是非、留学生サポートセンターにご連絡いただきたい。もちろん、講師としてご協力していただけるということでも大歓迎。日本文化塾の開催により、留学生支援はもとより、この地域の活性化に微力ながら貢献できればと願って、麻生知事と木下俊彦・早稲田大学教授に特別講演の講師にお迎えして「留サポ・日本文化塾」は2月28日から第一歩を踏み出す。

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2009年02月09日

おいでよ「留サポ・日本文塾」にPart 2

 今九州では約12000名の留学生が九州で学び、そのうち6000名を超える留学生は福岡県内の大学で学んでいる。実はその数は東京、大阪に次いで三番目に多い。しかも、福岡は留学生が増える潜在能力が大きい地域なのである。なぜならば、世界の中でアジアは大きく成長し、その存在感がますます大きくなって行くことは時代の流れ。その意味でも古代より中国、韓国を始めアジアの皆様と共に発展してきた福岡は大いなる強みをもっている。現時点で福岡の知名度はまだまだ高いとは言えない。福岡の良さをアピールし、世界の若者がこの地域にやってきてもらえるためにたゆまぬ努力を積み重ね、世界の人々と共生して福岡を目指して行くことが大切。今福岡で学ぶ留学生の多くは東京などの地域に就職。そして、東京で就職された留学生の多くは日本に定着することが難しく、本国へ戻ったり、あるいは夢が実現できる第3国へと求めて行く留学生も少なくはない。外国の人々が日本国内で起きている様々なトラブルの原因は、異文化理解の欠如が大きいということも否めない。
 せっかく育てたこれらの優秀な国際人財が外へ流失してしまうことは、日本にとって大きな損失ではないのか。異文化の衝突と摩擦を無くし、世界の若者達と共生できる日本を作ることは日本が突き進むべき道だと思う。留学生の皆さんは、それぞれの国の素晴らしい異文化をもってこの地域にやってきている。彼らと共生ですることはこれから生きる日本人が生きる力を培うことに繋がる。また、留学生の皆さんはそれぞれの国と繋ぐ大切な架け橋。留学生を大切にすることは日本の将来のためのサポーターズを作ることに繋がる。

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(1)福岡とアジア

2009年02月02日

おいでよ「留サポ・日本文塾」に Part 1

 留学生に一番やさしい福岡、若者達にとって一番魅力のある福岡、日本で一番元気のある福岡、世界に飛び立つ福岡、そのような福岡を実現させるための一助にでもなればと願って、来る2月28日(土)午後15時より、天神アクロス三階のこくさいひろばで、福岡県留学生サポートセンター「日本文化塾」がスタートする。当塾には、早稻田大学「中国塾」代表の木下俊彦先生を名誉塾長にお迎えし、私青木麗子が塾長として舵を切らせていただくことに。塾は基本的に毎月の第四土曜日の同じ時間、同じ場所で開催し、塾には福岡を始め、九州や東京などの地域で活躍される政財界のトップリーダー、学術研究者、文化人、スポーツマン、音楽家、アニメーターや第一線で活躍されるビジネスマンなどの方々を講師に迎え講演。講演終了後には参加者(自由参加)を交えて、アクロス八階にあるサロンで懇親会も催す予定だ。
 そもそもなぜ、今のような困難の時期にこのような塾を開催しようとするのか、そう考えられる方もおられることであろう。実は、この塾の開催に対して込められている思いは、一言で表現するというのであれば「将来の日本作り」に繋げるため。より具体的に言えば思いは大きく二つある。一つは、留学生の就職支援と日本定着促進するための場作り、もう一つは、日本の若者に大いなる異文化の刺激を与え、グローバルに生きる力を養ってもらうことに合わせて、地域住民にも国際社会に対する関心を持ち内なる国際化を促進すること。そのための大きなムーブメントを作ることなのだ。


日本浙江大学校友会副会長・周華氏がサポートセンターを訪問
「日本浙江大学校友会副会長・周華氏がサポートセンターを訪問」  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2009年01月26日

香港の友人・福岡の食文化の豊かさに脱帽

 「麗子さん、福岡市内にも山があるのですね、全然知らなかった、今まで何度も福岡にきたのに、ここの景色は香港の景色とよく似てるね、本当に素晴らしいところに案内してくださって、ありがとう」少し前、今は上海に在住しているが、元は香港でグレードの高い高級ホテルで、長年総支配人として、才能を発揮していた友人がご家族を連れられて福岡に遊びにきてくれた。せっかくきてくれたから、何か思い出に残るような場所で夕食にでもご招待しようと思い、お店をあれやらこれやらと思いを巡らせた結果、小高い丘の中腹にあるとあるレストランに決めた。世界の最高級料理を食べ尽くし、舌がとても肥えている彼らに喜んでもらうためには、はやり、和の心でおもてなしができる場所しかないと思い、そのお店を選んだ。百万ドルの香港の夜景には勝てないけれども、それはそれなりに、風情があり、きっと喜んでくれるはずと確信した。「わーーー、すごい、私はこの雰囲気が大好き、このカウンターに座ってもいいですか」、ご夫人・ジェネファーがお店に入れるなりに大喜び。大きな蒸籠をバックに、九州一円から集められ、土の香りが残り、みずみずしいお芋、なす、きゅうり 、オクラ、椎茸などなどが、きれいに並べられているカウンターがすっかり気に入ったようだった。
 さて、最近、私が気づいたことがある。それは、福岡に本当にセンスがよく、
新鮮な食材を活かし、美味しい料理を食べさせてくれる素敵なお店が増えたことだ。そして、決してゴージャスではないが、落ち着きのある雰囲気の中で、お料理にあわせながら、ワインを楽しみ、会話が弾む。それは世界にも誇れる素晴らしい食文化なのではないか、福岡の一住民として誇らしく思うのは私だけではないはず、この良さをもっともっと世界の人々にも届けたい。

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2008年05月05日

馬英九氏の登場・九州の未来にとって何を意味するのか

 去る3月22日に次期台湾総統に選ばれ、5月20日に正式に総統に就任する国民党党首の馬英九氏は、早速、海峡経済貿易往来を促すため動き出した。《海峡都市刊》の報道によれば、馬英九氏が当選直後に「年末までには台湾で人民元為替サービスを開始したい」と言及したことによって、市場は台湾の未来に希望の兆しが表われたと見て、消費指数も好転。このような状況を維持すれば、今年の台湾経済の
成長指数が少なくとも5%、来年には6%の成長が見込まれるというのだ。
 これまでに、台湾企業が多く大陸に進出しているが、しかし、大陸の企業が台湾に進出することはできなかった。馬氏は、今後、海峡経済の一層の発展を促すためには、片側通行だけではなく、大陸の企業も台湾で経済活動ができる環境を整えると同時に、台湾企業が大陸への投資ハードルも低くしたいと意気込む。このことによって、今後、海峡関係が大きく変わることが間違いないし、そしてまた、台湾のエバー
グリーン社がなぜ福岡に投資したのか、などなどを考えれば、このことは、九州地域、特に福岡にとって、決して無関係な出来事ではないということを早く気づかなければならないたろう。



※次回掲載は、5/12(月)を予定しております。
  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2007年10月15日

中国新華社若きエリート記者麻生知事をインタビュー

 先頃、中国新華社東京特派員・孫巍氏が、福岡県の進んだ環境への取り組みについて、

インタビューすべく、麻生知事を尋ねた。新華社は日本に特派員を派遣している中国マスメディアの

中で、最も規模が大きく、一社だけで特派員十数名もいるという。

今回福岡に取材に来てくれた孫巍氏は御年30の半ばと若く、前途洋々たる若きエリートなのである。

今中国では環境問題が悪化し、政治体制をも揺るがすほどに大きな社会問題となっている。

空気汚染のみならず、深刻な水汚染は人々の日常生活を脅かしている。

中国政府は環境問題の解決を最優先課題とし、あらゆる手段と対策が講じられている。

今回の現場での取材及び知事へのインタビューの内容は、中国で発行部数が最も多く、

しかも共産党幹部たちがもっとも参考にしている新聞「参考消息」で、紙面一枚を使って

「循環型社会を目指す福岡県」というテーマで特集記事が掲載された。

福岡の取り組みが少しでも中国の環境問題改善のために寄与でるよう心から切に願う。





※次回掲載は、10/22(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2007年06月04日

中国在福岡総領事武亜朋氏と語る 3

青木 私の携わってきたこれまでの経験の中でも、非常に安易な進出が多く見られます。

 中国への進出には、中国社会の分析、文化や歴史、一般の中国人の考え方をよく理解することが不可欠です。特に中国人の人間関係、周囲との付き合い方をよく知らなければなりません。

青木 そうですね、中国の商習なども、しっかりと学び、そして、決済のスピードを上げ、現地化の度合いの大きさが必要になってくると思います。この点、欧米企業は非常に進んでおり、それが成功の要因となっています。

 人間は誰でも、あまり信頼されていないと感じると熱心にはならないものです。地元の人を登用すれば、中国の事情に通じているという利点と、人件費を押さえることもできます。

青木 九州の人口は約千三百五十万人、経済規模は三千五百億ドルで韓国の一国と同じ規模です。今後、アジアの中で重要性が増していくと思うのですが、日本のアジア外交が円滑に進まないと、経済も冷え込んでくる懸念があります。

 そうですね、政治が冷え込めば経済への影響は避けられません。政治と経済の密接な関係はどの国でも同じではありませんか。政治と経済は表裏一体なので分離できないと思います。ですから、経済の協力のためには、できるだけ政治の影響を少なくしなければなりません。今後、より一層日中関係を前進させてほしいと願っています。

青木 最後に、福岡のオリンピックへの挑戦はどうご覧になりましたか。

 決定の際の生中継を見ていました。巨大都市ではなく百五十万都市が挑戦したのは非常に勇気が必要で、他の都市を勇気づけたと思いますよ。

青木 東京だけではない多様な日本を世界にアピールした福岡の挑戦は今後、じわじわとアジアや世界に浸透すると思います。ぜひ見守ってほしいと思います。


※次回掲載は、6/11(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2007年05月28日

中国在福岡総領事武亜朋氏と語る 2

青木 特に『食の安全』分野での可能性は大きいと思います。九〇年代後半までは、九州からの中国進出企業の多くは安い労働力を求めた製造業でしたが、二〇〇一年に中国がWTOに加盟してからは、中国をマーケットとして見るようになり、サービス産業の進出がめざましくなっています。

 その通りですね。最近の中国は広大な市場というばかりでなく、先進的な地域から今後伸びる地域までさまざまな地域と需要があるのも特徴です。また、以前と比べ中国も進んでおり、進出企業を支える企業群が育っています。日本の進出企業もすべてを日本から持ってくるというのでなく、中国人材の活用を考えてほしいですね。揚子江、珠江デルタには日本企業の需要を満たす多彩な企業があります。

青木 九州のアジアビジネスを考えた場合、二つの方向性があります。一つは九州から出て行くこと、もう一つは中国はじめアジアの企業を呼び込むことです。海外への進出では、九州の地の利の良さと長い交流の歴史を背景にして、九州の産業の強みを生かして進出することが大切です。一方、アジア企業の呼び込みも大事ですが、しかし、今のところはそれほど多くの事例はみられていません。

 その要因は、日本全体として開発特区のような優遇政策があまり多くないことに起因していると思います。ただ、それは九州だけでできることではなく、国の政策の問題ですからね。

青木 早急に国レベルで福岡を中心とする九州を一大アジアビジネス特区と位置づけて、法的な整備など受け皿づくりをやってほしいですね。

 そうですね、これから食の問題、観光、健康関連、人材育成などは中国も注目しているところです。特に九州は教育の面で優れているので、人材育成の中心地域として中国と協力できると思います。

青木 今、今九州全体で取り組めることはまず、観光客の誘致があると思います。たくさんの中国、アジアの方々に来ていただいて、九州の良さを認識してもらうことです。そして、九州・福岡の産業集積、特に知識集約の面の強みを活した『知識センター』の構築など、アジア地域との共同研究開発機関をつくることが考えられます。環境問題では中国も頭を痛めていますから、国連でも認められた北九州の環境技術は大きな力となるはずです。『食の分野』も共同研究の可能性があります。

 賛成です。中国の胡錦濤指導部は社会づくりの大方針として、持続可能なバランスのとれた発展を大事にしています。その点で環境保護は大事な問題であり、協力の余地は十分あります。中国では、水処理、ごみ処理、再生可能資源、エネルギー問題などが話題になっています。これらの分野の人材交流を経て、協力の可能性などが広がると思います。

青木 いくつか課題もあります。日本から中国に進出した企業は約三万五千社にのぼり、今も増え続けていますが、しかし、失敗している企業も少なくありません。この点は、どうお考えですか。

 よく調べたわけではありませんが、一つ言えるのは、事前の調査不足と、行けば何とかなるという姿勢での進出が失敗につながっているのではないでしょうか。

~つづく~


※次回掲載は、6/4(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2007年05月14日

中国在福岡総領事武亜朋氏と語る 1

青木 総領事は一昨年九月に福岡にご着任されて、ちょうど丸二年になりますが、九州にはどんな印象をお持ちですか。

 九州は歴史的に見ても中国と長く親しいつきあいをしてきました。そのため、九州の人は中国人に大変親切で、とてもいい印象を受けました。

青木 近年、日本と中国、韓国との間は政治的には冷え込んでいますが、九州との関係では友好交流やビジネス面など依然として盛んで、むしろ増えてきています。

 大変うれしいことです。九州全体として中国との交流には大変熱心だと感じています。特に福岡県の麻生知事は経済交流に力を入れ、江蘇省や上海、東北地域などとたびたび代表団を交わし、実際の効果も上がっています。

青木 麻生知事は、地方対地方、政治に左右されない交流ということで非常に力を入れています。福岡県と江蘇省との友好提携も来年で十五周年になります。これまで人的交流が主でしたが、交流をビジネスチャンスにしようという新しい動きが出てきましたね。

 それを受けて江蘇省も福岡に日本代表処を置いて、代表団の派遣や投資説明会をよく開いています。中国も日本市場に進出するための調査活動をより真剣に始めました。

青木 福岡からは中国はじめ二十三の国と地域に定期便があります。こうした便利な交通環境があり、しかも北部九州には製鉄、自動車、システムLSI、ロボット、環境などの産業集積があります。さらにバイオ、ナノテクノロジーなど新分野の産業も起こってきています。また、南九州は大自然に恵まれ、豊富な食材があり、観光資源も豊かです。中国との交流の可能性は大きく広がっていると思いますが、中国の皆さんは九州のこうした点に着目しているんでしょうか。

 次第に理解が深まっているところです。九州はおっしゃる通り、大変しっかりした産業基盤があります。一方、農業や水産業の面でも蓄積された経験と進んだ技術を持っています。これからは特に、『食と農』の面での協力の可能性は大いにあると思います。








~つづく~



※次回掲載は、5/21(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2007年04月09日

九州には地域の優位性あり知名度アップのための取り組みを

 福岡や九州は立地的にもインフラ・ソフト環境の両面から見ても、アジアに対して優位性があると思います。ただし私たちがアジアのことを考えているほど、アジアの人々は九州を認識していません。知名度不足なのです。今後はどれだけ知名度を上げていけるかが大きな鍵であり、その努力をする価値は十分にあると思います。

 日本経済の中心は、東京や大阪だけと思われていて、中国をはじめとするアジアの企業はこうした大都市しか知らないで取り引きをしています。けれどもそこではないと疑問を抱き始め、新しいビジネスの場を求めていることは間違いありません。九州には恵まれた立地条件だけではなく、自動車や半導体といった新産業の集積があり、素晴らしい技術をもつ中小企業も多く点在し、カウンターパートナーとなり得る可能性が十分にあります。今後は官民が一体となって地域全体に磨きをかけ、アジアの人々に知ってもらうための努力から始めるべきでしょう。

 そして今私たちに求められているのは異文化を尊敬する気持ち、価値観の違いを受け入れるたくましさだと思います。人が集まってくる家は栄えるといいます。アジアの人々がどんどん集まってきたくなるような九州になれば、九州の未来も明るいものとなるのではないでしょうか。



※次回掲載は、4/16(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2006年11月20日

九大新キャンパス 七不思議の一つ

 皆さん、前原市に部分開校しました九大新キャンパスに行きましたか、先日、九大に勤めている我が亭主に連れられて、新キャンパスを見学してきました。まだまだほんの一部分しかできていないにもかかわらず、大変立派な建造物に感動しました。回りの自然環境によく溶け込んでいる建物の色合い、シンプルですが、大変暖かみがあって、実に素晴らしいと思いました。

 実は、私は仕事で時折中国の大学を訪れることがあるのですが、次から次へと誕生する中国の大学の大規模で実にモダンな新キャンパスしばしば圧倒されていました。上海の復旦大学の新キャンパスはしかり。
うん、これなら、どこに出しても恥ずかしくはない、今度、中国のミッションを九大新キャンパスを御案内するのが楽しみになりました。

 ところで、皆さん、九大の新キャンパスに七つの不思議なことがあるのをご存じですか、不思議の一つが、写真にも写っている庭石にあるのです。石と石の間の隙間に頭を突っ込んでみてください。どことなく、日本語、中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語等などの世界中の言葉の不思議なささやきが心地よく聞こえてくるのですよ。



※次回掲載は、11/27(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2006年11月06日

博多織のルーツを尋ねて

 この度、ご縁があって、博多織工業組合副理事長原田さんを始め、博多織工業組合の皆様とともに博多織のルーツを探し求めて、中国浙江省にある杭州市と寧波市を訪問した。限られた時間ではあったが、在福岡中国総領事と福岡県上海事務所の絶大なるご協力を得て、通常ではなかなか会えない研究家の方々と直に会って、お話を伺うことができ、また、立ち入り許されない場所にも入れさせていただいたお陰で、今まで解明されていなかった博多織にまつわる様々な謎が、次から次へと判明し、実に楽しくスリルのある調査訪問であった。

 中でも、私がもっとも興味深いと思ったのは、径山−興聖萬壽禅寺でお会いした地元の郷土史研究家−愉清源老人の話だった。愉老人がいわく、径山と日本との交流は悠久なる歴史を誇っているという。1199年(南宋慶元五年)に始まり、今日まで800年も続いている。そして長い日中交流の歴史の中で、日本が中国文化を大規模に吸収した時期は歴史上三回あったという。一回目は奈良時代(710‐793)・平安時代(794‐1184)前期、即ち中国の唐から宋にかけて。二回目は鎌倉時代(1185‐1333)中期から安土桃山時代(1573‐1603)にわたり、即ち中国の宋から元と明の初頭ころ。三回目は江戸時代(1604‐1867)前期、即ち中国の明の中・後期と清の初期まで。特に、二回目の鎌倉時代(1185-1333)中期から安土桃山時代までは、多くの日本留学曽が径山−興聖萬壽禅寺で修行を行ったというのだ。そこから、機織技術、お茶の栽培技術等などを日本に持ち帰ったらしい。それから、もっと私を感動させたのは、命の危険をまで冒してまで海を渡ってきた日本人僧侶の熱意に心打たれた中国側の僧侶達がついに、日本側の招きに応じて鑑真和尚が日本へ渡ることを決意したという話であった。これは、日中両国の政府指導者たちに大いに聞かせて上げたい話だと強く思った。



※次回掲載は、11/13(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア

2006年10月30日

上海—福岡サポーターズヤングネットワーク「縁縁会」の若者たち

上海—福岡サポーターズヤングネットワーク「縁縁会」の若者たち ~3~

 実は、そのような時期に、「縁縁会」のメンバーたちは、冷えきっている今の日中関係に、暖かい春風を吹き込みたいと願い、大好きな日本の花見の文化を上海に持ち込みたいと考えられ、復旦大学のキャンパスに「縁縁桜花林」を作ることが提案出された。彼等の純真な気持ちに打たれた私は、百本の桜の苗木の購入資金を確保すべく、福岡で募金活動を展開することを約束した。そして、多くの心ある方々から賛同をいただき、あっと言う間に購入資金が集まった。

 更に、復旦大学に務める陳雲さんが積極的に大学側と掛け合ってくださった結果、大学側から、約5メートル前後の桜を植える土地を無償で提供してくださることを快諾してくれた。そして、メンバーたちのそれぞれのお得意な分野を活かして、設計、桜の木の手配などなどの作業がどんどん進み、今年の2月25日に、百本の桜が復旦大学のキャンパスの広い大地に根をおろしたのであった。植樹祭に日本国駐上海総領事の隈丸様ご夫妻、政治・経済担当領事の河邑様、そして福岡地元からはアジア経営塾副塾長、九州電力の橋田常務が率いられる事務局スタッフと塾生も加わり、日中関係者約100名が参加した。植樹祭の様子は、福岡からNHK福岡放送局の来田記者が熱心に取材し、おはよう日本で全国放送。また、西日本新聞の椛島記者もその様子を即座に記事にしたため、大きく取り上げてくださった。



 この度の友好の桜の森の実現のために、多くの福岡の人々、日本の皆様から、暖かい応援をいただいたは、中国の若者たちが深く心に刻まれ永遠に忘れることはないと思う。
 桜が美しく咲き誇るころに、日中両国の人々が桜の木の下で、楽しく集い語り、この「縁縁桜花林」が永久に日中両国の人々の心のきずなたることを心から願わずにはいられない私は、新たなる日中の絆を探し求めながら、また、明日へと走り続ける。



※次回掲載は、11/6(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)福岡とアジア