2007年01月29日
伊藤忠全国鉄源会で講演
去る1月22日、伊藤忠全国鉄源会のお招きにより、東京を一望することができる伊藤忠本社の重役会議室で講演させていただきました。さすがに天下の伊藤忠、重役会議室とはまるでダボス会議でも開かれるような大国際会議室のようでした。
今回の講演テーマは「中国が向かうその行き先とは」。内容は主に次のような三部構成でした。
1 中国の社会構造の実態、教育実態から知る中国の全て
2 中国が抱える社会矛盾
3 胡錦濤体制と江沢民体制との違いと今後の目指す方向とは何か
私の拙い話しを皆様に大変喜んでいただいたようで、講演終了後、控え室で伊藤忠の役員の方々と再度大変有意義な意見交換もさせていただき、私も大変勉強になりました。
日本の西の外れにある福岡の田舎者が、世界を相手にする大都会・東京の人びとに、中国の事について弁を振るわせてもらえるというのも、これは正に時代が福岡を呼んでいるのだと実感した次第です。
今回、私が最も強調をしたかったのは、我々日本人はもっと謙虚に世界について学び、機敏迅速に世界の変化に対応し、中国の本質と実態をしっかりと捕らえ、その上で、私とも日本の強みと弱みはなんであるかを認識し行動すべきだということでした。論語の言葉に「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」というのがあります。これからの日中関係はこのキーワードに隠されていると思うのです、、、、。3月にはまた「みずほ銀行」でも講演をさせていただくことに。
※次回掲載は、2/5(月)を予定しております。
今回の講演テーマは「中国が向かうその行き先とは」。内容は主に次のような三部構成でした。
1 中国の社会構造の実態、教育実態から知る中国の全て
2 中国が抱える社会矛盾
3 胡錦濤体制と江沢民体制との違いと今後の目指す方向とは何か
私の拙い話しを皆様に大変喜んでいただいたようで、講演終了後、控え室で伊藤忠の役員の方々と再度大変有意義な意見交換もさせていただき、私も大変勉強になりました。
日本の西の外れにある福岡の田舎者が、世界を相手にする大都会・東京の人びとに、中国の事について弁を振るわせてもらえるというのも、これは正に時代が福岡を呼んでいるのだと実感した次第です。
今回、私が最も強調をしたかったのは、我々日本人はもっと謙虚に世界について学び、機敏迅速に世界の変化に対応し、中国の本質と実態をしっかりと捕らえ、その上で、私とも日本の強みと弱みはなんであるかを認識し行動すべきだということでした。論語の言葉に「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」というのがあります。これからの日中関係はこのキーワードに隠されていると思うのです、、、、。3月にはまた「みずほ銀行」でも講演をさせていただくことに。
※次回掲載は、2/5(月)を予定しております。
2007年01月22日
核家族化が進む中国 ~3~
今の中国もまた、都市化がどんどん進んで、高層マンションに住む家族も増えているので、ご近所とのお付き合いもほとんどなく、悩んでいてもだれに相談することもできません。核家族化の現状は日本も同じなのですが、中国と違う点のは、日本はPTA活動や子供育成会の活動が非常に盛んなだけに、積極的に活動に参加さえしていれば、多くの子育て先輩に出会うことができ、悩んだときには、それらの先輩から、多くの良きアドバイスをもらうことができるというのは、大きいな救いだと思うし、親と同居していない私自身、それでどれだけ助けられたか計り知れない。
中国にも、日本のようなPTA活動や子供育成会の活動が盛んに行なわれるようになれば、本当にいいのにといつも思うのです。もし、あなた方のお子様が通われる学校が、中国と姉妹校交流を行っているのであれば、是非、日本のようなPTA活動や子供育成会の活動を伝播してほしいのです。私は子育てもほとんど終わりに近づけてきたので、希望は皆様に託したいと思います。
※次回掲載は、1/29(月)を予定しております。
中国にも、日本のようなPTA活動や子供育成会の活動が盛んに行なわれるようになれば、本当にいいのにといつも思うのです。もし、あなた方のお子様が通われる学校が、中国と姉妹校交流を行っているのであれば、是非、日本のようなPTA活動や子供育成会の活動を伝播してほしいのです。私は子育てもほとんど終わりに近づけてきたので、希望は皆様に託したいと思います。
※次回掲載は、1/29(月)を予定しております。
2007年01月15日
核家族化が進む中国 ~2~
ところで、中国では共働きが当たり前。女性は天の半分を支えるというのですから、社会においても家庭においても、男女は平等という考えのもと、家庭における家事のワークシェアリングも結構うまく行ってるようで、仕事をもち、三人の子供を子育てている真っ最中の私にとって、実に羨ましい限りなのですが、一つだけ、どうしても関心できないことがあるのです。
中国では、共働きしやすいように、子育ての社会的環境は実によく整備されていて、ほとんどの家庭は、幼稚園の時から寮付の全託幼稚園に子供を預けるケースが多く、月曜日に預け、金曜の夜に迎えに行く。つまり、子供ほとんどの時間は幼稚園ですごし、週末だけが自宅に戻って、両親からお客様のようなおもてなしを受けるのです。
今、中国では独りっ子が実施されているから、兄弟がいない子供にとって、幼稚園で多くの子供たちと一緒に集団生活を送ることは、協調性を育む意味では、悪くはないと思う。しかし、昔から、子供は親の背中を見て育つものといわれるように、本来は大変ながらも、子供は親に抱き締められ、叱られ、親の背中を見て、様々なことを考えながら、成長していくものです。けれども、今の中国の子供たちはほとんどこのようなことを経験しないままで、大人になっていているのです。
で、今、何が起きているかというのと、今の中国では、自分の子供が何を考えているのかよくわからず、子供は自分の手にとても負えないとなげく親が増えているというのです。実際に、私の中国人の友人がそうなのですが、いつも「青木さんは仕事をしながらよくも三人も子供を育てられるのですね。私は一人だけでもどうにもならなくて、本当に大変なのですよ」といつも頭を抱え込んで、子育てに悩んでいるのです。
※次回掲載は、1/22(月)を予定しております。
中国では、共働きしやすいように、子育ての社会的環境は実によく整備されていて、ほとんどの家庭は、幼稚園の時から寮付の全託幼稚園に子供を預けるケースが多く、月曜日に預け、金曜の夜に迎えに行く。つまり、子供ほとんどの時間は幼稚園ですごし、週末だけが自宅に戻って、両親からお客様のようなおもてなしを受けるのです。
今、中国では独りっ子が実施されているから、兄弟がいない子供にとって、幼稚園で多くの子供たちと一緒に集団生活を送ることは、協調性を育む意味では、悪くはないと思う。しかし、昔から、子供は親の背中を見て育つものといわれるように、本来は大変ながらも、子供は親に抱き締められ、叱られ、親の背中を見て、様々なことを考えながら、成長していくものです。けれども、今の中国の子供たちはほとんどこのようなことを経験しないままで、大人になっていているのです。
で、今、何が起きているかというのと、今の中国では、自分の子供が何を考えているのかよくわからず、子供は自分の手にとても負えないとなげく親が増えているというのです。実際に、私の中国人の友人がそうなのですが、いつも「青木さんは仕事をしながらよくも三人も子供を育てられるのですね。私は一人だけでもどうにもならなくて、本当に大変なのですよ」といつも頭を抱え込んで、子育てに悩んでいるのです。
※次回掲載は、1/22(月)を予定しております。
2007年01月08日
核家族化が進む中国 ~1~
「四大同堂」これは、中国の長い歴史の中でとても大切な伝統でありました。つまり、親子四代がひとつの屋根の下でともに暮らすということなのですが、それまでの中国というのは、大抵の場合、どこの家庭も大家族だったので、その大家族が四世代も一緒に住めば、一つ立派な社会となるわけで、その時代の人間模様にまつわり物語りは実に面白いから、お勧めしたい。例えば、中国の著名な近代文学者—曹禺さんの名作「雷雨」、或いは、今でも大流行している、中国の文豪—張恨水先生の代表作「金粉世家」などをご覧になっていただければ、その状況が実によくわかります。本当に面白いです。
中国でそのような伝統は大体60年前まで続いていましたが、1949年に新中国が誕生してからは、毛沢東が提唱した゛婦女半辺天゛(女性は天の半分を支える)ということで、都会の女性たちもはみんな、エプロンを脱ぎ捨てて、家庭から社会に進出。また、1954年の「中華人民共和国憲法」の制定によって、女性の地位向上がはかられ、また、その後の婚姻法の制定によって、長い歴史の中でずっと続いてきた封建的な婚姻制度が廃止されたことを受けて、婚姻が自由になり、日本で流行語となっている家付き、カー付き、婆抜きというような風潮は、今の中国でも見られ、結婚する多くの中国の若者たちは、二人だけの甘い生活を楽しむために、親と同居しないケースが増え、次第に核家族化も進んで行ったのです。
※次回掲載は、1/15(月)を予定しております。
中国でそのような伝統は大体60年前まで続いていましたが、1949年に新中国が誕生してからは、毛沢東が提唱した゛婦女半辺天゛(女性は天の半分を支える)ということで、都会の女性たちもはみんな、エプロンを脱ぎ捨てて、家庭から社会に進出。また、1954年の「中華人民共和国憲法」の制定によって、女性の地位向上がはかられ、また、その後の婚姻法の制定によって、長い歴史の中でずっと続いてきた封建的な婚姻制度が廃止されたことを受けて、婚姻が自由になり、日本で流行語となっている家付き、カー付き、婆抜きというような風潮は、今の中国でも見られ、結婚する多くの中国の若者たちは、二人だけの甘い生活を楽しむために、親と同居しないケースが増え、次第に核家族化も進んで行ったのです。
※次回掲載は、1/15(月)を予定しております。
2007年01月01日
大家新年好
大家新年好
明けましておめでとうございます
明けましておめでとうございます
日本のお正月では、門松やしめ縄を飾ったり、大晦日には年越しそばを食べたり、三社参りしたりするのですが、同じ文化圏だと言われているお隣の中国のお正月の様子は日本のお正月の様子とはかなり違うようです。
まず、中国では西暦のお正月はさほど重要ではなく、中国の人びとにとってのお正月はなんと言ってもはやり伝統的なお正月「春節」が一番です。春節前になると、どのお家も大掃除し、玄関の入り口の両側には縁起のよい言葉「対連」を貼ったり、窓ガラスや家の壁などには、天下から福や財がたくさん降ってくるようにと「福」や「宝」「財」という文字を逆さに貼ったりするのです。
三社参りという習慣はないのですが、深夜12時つまり日付が変わったところから夜が明けるまで、一年の邪気を追っ払い、新たな福を呼びこむためにどの家も爆竹をならので、本当に賑やかです。
そして、年越しそばを食べる習慣もちろんないけれど、大晦日の夜には家族みんなで餃子を作り、それを食べながら新年を迎えます。「餃子」の発音が「交子」(子へ受け継ぐという意味)との発音と似ているからだそうです。そして、一つだけ共通しているのは「お年玉」です。中国でも子どもにとって一番の楽しみはお年玉なのです。中国語でお年玉は「圧歳銭 ya sui qian」といいます。
※次回掲載は、1/8(月)を予定しております。