中国の今を知る、中国の未来を読む。

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2007年03月26日

政治改革を踏み出した中国

 3月16日を持って、中国の全国人民代表大会と政治協商会議が閉幕されました。ちょうど会議の最中に私はみずほ銀行で講演をさせて頂いておりました。中国がこれから向かうであろう、その方向性が皆さんの一大関心事で、質問もそのことに集中しました。

 両会議の様子について日本の新聞などでも大きく取り上げたので、記憶にまだ新しいと思うが、開幕の冒頭に温家宝総理が過去一年間の業績についての報告がなされた。報告の中で、温総理が中国国民に対して、医療などの社会保障制度の整備が遅れたことを率直に認めたことが画期的だった。政府が国民に対して過ちを認めたことは恐らく、新中国が成立して以来ではないかと思う。今回の会議の一番のポイントは、国家の崩壊にも繋がりかねない貧富の差を縮るための農村改革、そして、深刻な官の腐敗を断ち切るための法整備である。その道程は決して平坦ではないけれど、しかし、胡錦濤体制は、これまでの歴代指導者が突き進むことのできなかった政治改革に向けて大きく踏み出した。










※次回掲載は、4/2(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)中国

2007年03月19日

外国人留学生が洪水のように中国に流れ込む 1

 今、世界の総人口が約60億人なのですが、中国大陸にいる中国人だけで13億を超えており、香港、台湾、シンガポール、マレーシア、欧米、日本などなどにいる中国人も含めたら、少なくとも5人に一人は中国語を話す人口となっているのです。

 中国経済の発展と国際社会における中国の地位の向上に伴って、今、世界中の人々の関心は中国に集まるようになりました。10年くらい前までは、日本の若者の留学先は欧米が主流でしたが、しかし、ここ数年で流れが大きく変わり、今は、留学先を中国を選ぶ日本の若者が急速に増えました。その背景に、今、日本企業の7割り近くが中国に進出しているか、あるいは、直接進出をしていなくても、中国となんらかの形で関わりをもっているか、まったく関わりのない企業が珍しいくらいに、日中間の経済の相互依存の度合いが本当に深くなってきているためです。

 日本人だけではありません。実は今、世界中の若者たちが、中国語を学ぶために洪水のように中国の北京と上海に流れ込んでいるのです。聞いたところによりますと、今、北京にいる外国人留学生だけでも10万人を超えているというのです。これらの留学生は、中国の将来性を信じて、いずれも将来はなんらかの形で中国て或いは、中国とビジネスを展開したいから、中国語を学んでいるといいます。

 中国のマスコミの調査の情報によりますと、今世界中で中国語を学んでいる人口はなんと3000万人もいるという。2004年の調査で、世界の178か国から中国各地の大学に留学している外国人留学生は約12万人で、しかも、前年度と比べて43%の増加だそうです。

 そこで、今北京や上海などの大都会の語学を教える学校は、急速に増加する留学生の対応に嬉しい悲鳴を上げているらしい。今、中国国内の400百を超える大学で、語学クラスを儲けているけれども、それでもニーズを満たすことができずに、北京では50もの私立学校も留学生を受け入れる語学クラスを設置したと聞きます。

※次回掲載は、3/26(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国

2007年03月12日

留学生をはじめとした外国人を実践的な人材として活用を

 アジアビジネスを発展させるための人材としては、アジアからの留学生などの外国人をもっと活用すべきでしょう。もちろん安易に採用することはせずに、しっかり人柄を見極めることは日本人、外国人を問わずに大切なことです。その上で優秀な人材は国籍に関係なく積極的に登用し、活躍に空間をもっと与えるべきだと考えます。

 日本は少子高齢化を迎え、今後ますます働く人口が減っていきます。けれども外国人の活用については壁が厚く、アジアに人間が多く言われる九州でさえまだまだ進んでいません。アメリカではアジアを含めた外国の人材を積極的に活用することで成功しています。こうした人々の能力を生かせるオープンな社会をつくることが何によりも大切だと思います。福岡が名実ともにアジアにいちばん近い場所となるためには、アジアの若者の活用は大きなテーマでしょう。

 日本は海に守られた国で、異文化にあまり接してきませんでした。そのため日本人は人にだまされるという前提のもとでは生きていません。これはこれで素晴らしい文化ですが、しかしグローバルな社会ではそうとばかりはいえません。常に生きる力やたくましさが要求されますし、特に危機管理力が問われます。国際ビジネス社会はだましたり、だまされたりすることは付き物と考えておかなければなりません。ですから、だまされたと嘆くより、だまされないために勉強し工夫をすることを大切なのです。

 もう一つ重要なことは「アジアで通用すれば世界で通用する」ということです。アジアビジネスではアジアだけが相手とは限りません。急成長する中国には全世界から資本が集中しています。そこではグローバルな感覚やフットワークが必要とされます。グローバル化する世界で生きる力や心構えを身につけなければいけないのです。


※次回掲載は、3/19(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国

2007年03月05日

驚き桃の木山椒の木 Part2

 この間、中国東北部への出張のついでに久々に一人で北京を訪れ、懐かしい友人たちと再会しました。オリンピック開催を2年後に控えている北京の街は、活気に満ちあふれながらも、オリンピックを迎えようとしている街らしく、どことなく、あらゆる面で心の準備にとりかかっているのか、少しずつ整然となりつつあるように感じました。

 短い滞在の合間をぬって、開発の手がまだ届いていない数少ない北京の下町の裏路地を散策し、昔ながらの庶民的なスーパーマーケットに入ってみました。すると、決して広いとは言えない店には様々な雑貨でごった返しする一角から、目を疑いたくなるようなコーナー見に飛び込んできたのです。近づいてよく見ると、なん・なん・とそこにはすごい模様の刺青の写真が貼られ、「刺青屋」でした。刺青が北京庶民のファッションまでとなっているのか?

 ところで、中国の刺青の歴史について調べてみたら、南宋時代(1127〜1279年)に活躍した将軍・岳飛の話しが出てきました。北宋時代(960〜1127年)の末期、北方の少数民族——女真族の政権である金国による軍事侵略が起き、岳飛は身を投じて金軍と戦ったというのは有名な話で、出征前、岳飛の母・姚氏は、彼の背中に「精忠報国」の文字を彫って彼を送り出したらしい。

 うん、もしかしたら、それが中国の刺青始まりだったなのかしらね。



※次回掲載は、3/12(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)中国

2007年03月05日

中国で日本語ブーム再び

 先日、上海に出張した折に、久々に市内の新華書店に立ち寄ってみたら、余りの人の多さに目を見張りました。人だかりをかき分けて店内に入ると、はやりおすすめの新書は、目立つ店のど真ん中に並べられていて、その回りには大勢の人が立ち読みをしているのでした。ずらりと並べなられている中国人作家の本にまじえて、日本の作家・村上春樹氏の本も並べられているのを見つけました。そしてすぐ横には、CCTV中国中央電視台出版社が発行した大きな日の丸の旗の上に、日本という赤い2文字で書かれている「12回シリーズテレビドキュメンタリー番組−大国の浮上・日本」という分厚い本も堂々と鎮座しているのを見て、中国社会の日本に対する風向きが随分と変わってきたことを実感しました。
 そういえば、数ヶ月前に日本語通訳をしている中国の友人が「一年前には考えられなかったことなのですが、今、中国の若者の間では、日本語を学ぶブームが再び起きているのです。その背景には、中国国内での就職が厳しく、日本の景気の回復に加え、中国国内にいる日系企業はきちんと法律を守り、中国人従業員を大事にしてくるので、日系企業で働きたいと考える若者が増加し始めています」と話していたことを思いだし、語学本コーナーへ行ってみましたら、なんとなんと日本語の本が4列も並べられているのを発見し、日中両国民の相互理解を願う私として胸が熱くならずにはいられませんでした。



※次回掲載は、3/12(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)中国