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2007年12月24日

ロシアより中国大陸に思いを馳せて part9

 よく考えてみたら、私が幼い頃に、ロシア文学をこよなく愛していた母が、よくロシア

のことについて語ってくれていた。レニングラード、赤の広場、ソフィア大聖堂、ペチェルス

カヤ大修道院、プーシキン、ゴーリキ、チャイコフスキー、などなど、意味も分からない

ままに、単語だけは記憶深く刻まれていたのだった。そして、私の記憶の中に有るモスク

ワはなぜかいつも寒い冬で、雪が降る中、分厚いロングスカートに、ストールを頭から巻

き、鳩に餌をやるお婆さんの姿と飢えに苦しみ、悲しい表情をする少女の姿だった。


 しかし、私が佇んでいる赤の広場に続くプーシキン大通りは、燦々と輝く太陽に下にあ

った。そして道には長蛇の車の列が続き、大通りの両側にはブランド品のお店がずらりと

並び、行き交う人々は流行の最先端を行くファッションを身に纏い、楽しそうにおしゃべ

りをしながら買い物を楽しんでいた。広場にはものすごい音を出しながら、ロックバンド

の演奏に大勢の若者達が群がっていた。ここはロンドンか、それともパリなのか、そんな

錯覚さえ覚える光景に私は自分がいるところがロシアであることすら忘れそうになってい

た。




※次回掲載は、12/31(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)青木麗子の日々