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2008年12月22日

鑑真和上の足跡を辿る 日中青年交流の旅—総括編—3

事業計画の途中、1月に毒餃子事件が発生し、日中両国の関係が一層険悪な状態に陥った。そして、2月の春節の直前に中国の南部に前代未聞の豪雪が降り、人々はライフラインが絶たれ、途方に暮れた。時間を少し経て、北京オリンピックの聖火リレーでチベット問題を巡って、中国は世界の批判に晒された。日本国内も多分に漏れず、対中国国民的感情が悪化の一途を辿った。そして、5月12日に、壊滅的な大地震が中国四川省を襲った。数千人の人々が家を失い、八万人の死者をだし、行方不明者も一万六千人を超え、中国は悲しみのどん底に陥れられた・・・。このような時に、我々はこのプロジェクトを実行すべきなのか、たとえ実行したところで、果たして応募してくれる学生はいるのだろうか、学生が集まっても、中国の人々は我々を迎え入れてくれるのだろうか、こういうご時世、果たして資金はあつまるのだろうか・・・。我々の心が途方に暮れぐらぐらと揺れた。受け入れてくださる中国の関係先に連絡し、心境を打ち上げたら「問題はありません。是非いらしてください」快く返事が返ってきて、勇気づけられた。それから、学生も予定していた人数を超える応募を得て、資金協力団体、企業、個人が次第に現れ、実行委員会一同が胸をなで下ろした。計画提案した日から、出発するまでに様々な困難にも直面したが、しかし、多くの方々の暖かいご支援・ご協力を得て、プロジェクトが実現された。25名の日本人学生に交えて、中国から日本に留学している中国人留学生も7名プロジェクトに参加した。留学生達は日本の学生達に自分の祖国をよく見てもらいたいと思い、自ら進んで案内役や通訳などの役割を果たした。
今まで多くの青年交流プロジェクトがあったが、今回のように、日中両国の若者が一緒となって、中国を訪問したのはおそらく初めての出来事ではないかと思う。日中両国の若者達は寝食を共にしながら、相互理解が深められ、生涯の友情が育まれ、多くのことを学んだに違いない。私自身もまた、このプロジェクトを通して、多くの出会いに恵まれ、多くのことを学ばせていただいたことは、これからの人生にとって何事にも代え難い貴重な財産となった。ご支援・ご協力をくださったすべての方々に心から深く感謝
  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国