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2013年02月25日

滋賀県知事インタビュー(3/6)


青木:
looks good, taste good, and safety.これをキャッチフレーズにするといいですね。
ところで、知事、日本は、これまでに女性の社会進出というものが非常に乏しくて、でも日本の女性というのは、高い教育を受け高いたかい能力を持ったて人材がたくさんいますね。しかし、残念ながら社会であまり発揮されていない。知事のようにトップリーダーとして活躍している女性は日本では本当に稀な存在です。女性がどんどん社会に進出できる為には、日本は実に多くのことについて早急に取り組まなければならないと思うのですが、そのことについて知事はどのようにお考えですか。

知事:
私もずっとライフワークで女性の社会参画をやって参りました。今年度、世界経済フォーラムが発表したジェンダー・ギャップ指数では、日本は135カ国中英語が入る101番目、本当にもったいないです。日本の女性は男性と同様に教育を受けて、そして資格も持って意欲も持っている。教育を受けているという事は、教育費を入れているという事ですよ。
例えば、お医者さんをひとり一人養成するのに、国の費用は1億円入れているんですね。そして女性医師は今、3割から4割おりますけれども、サポート出来ていない。子育てと仕事が両立できる社会環境がない。日本では、女性の労働力率が30歳代を谷とするМ字カーブを描いています。という年齢と有業率で30歳がぐっときて??。10人の女性、子どもを産むと67人が辞めてしまう。全国知事会では、このМ字カーブが何故生じるのかというの原因究明を各47都道府県別でやりました。そしてそれぞれ対策をとりました国に対し提言もしました。ポイントはですね、まず保育園なり、学童保育なり、幼児保育なり、ベビーシッターなり、保育の支援です。でもこれは、6分の1くらいです。
二つ目は、家族の理解です。旦那さんの理解、それから特に夫の家族の理解が必要ですね。「嫁がそんな仕事に出て」と私も言われました。

青木:
はい、それは私も同様、結婚し子どもが生まれた後に「まだお勤め御務めに行くの?」よく言われましたよ。

知事:
「嘉田家の長男を託児所に入れるな」と、「あなたはどういう責任持つんだ」と、。「いや、お義母さん見て下さい。20年後に見て下さい。ちゃんと育てます」と。だから、旦那さんだけではなくて、旦那さんの家族や親族の冷たい白い眼。そして三つ目は職場です。そして四つ目が自分の意識精神です。やっぱり、母親は一緒にいてやらなきゃという母性神話があるんですね。この母性神話は大罪的に苦しいです。子どもに何か悪い事があると、私が仕事に出ているからだと、私もいつも思い悩んできました。

青木:
本当にそうですね。私もずっと罪悪感に思い悩みながら子育てをして参りました。

知事:
いつも子どもに相談するんです。「お母さん仕事してあなたに悪いわね」、「隣はみんな家に帰ればお母さんがいるでしょ」と。そしたら長男が小学校4年生の時、こう言いました。「お母さん、お母さんはいつも隣と比較するね。そんな事言うなんてお母さんらしくない。僕は寂しくない、ちゃんと仕事に出なさい」と。
ただ、その長男が20歳になった時、「あなた、本当に寂しくなかったの」と言ったら、「僕は寂しかったよ。でも寂しいって言ったらお母さん、あの時挫折しただろう」って、20歳になった長男に言われました。

青木:
私もその都度、子ども達に励まされてきました。子育ては実は親育てなのですね。

知事:
はい、私も本当に子どもに育ててもらいました。本当に子どもが母親を育てて、今は孫がおばあちゃんを育ててくれています。ですから、M字カーブの要因を、自分の意識、そして社会の意識など、六項目をが私たちは今整理しています。実はこれが全て上手くいかないと一歩が踏み出せない、。極めて難しい連立方程式を解かなければならないんですよ。その為に滋賀県では今、滋賀マザーズジョブステーションmothers  of  stationといって、カウンセリングから無料の一時保育所付きで、そして仕事の情報、保育園の情報、それと、お母さんが出てもいいのよという社会○○の支援の滋賀マザーズジョブステーションmothers  of  stationをようやく作りましたけれどもね。ここまでトータルなサポートができる施設を都道府県別に作ったのは全国で初めてだと思います。

青木:
今からの日本の元気を取り戻すためにはこの女性の力が本当に必要不可欠ですよね。

知事:
女性の社会参画の多い所は、きちんと子どもが産まれる、出生率が高い。フランス、ノルウェー、デンマーク、スウェーデンなどがそうですね。それで財政もいいんです。だって、納税者が多いのですから、財政もいいんです。それに比べてギリシャ、イタリア、スペイン、日本、韓国は、女性の社会参画が悪いから働き手が少ない。それでもったいない事しているから、財政も悪い。、それで消費税上げる、「消費税上げる前に女性の参画を」と、私は党首討論でずっと言ってきております。

青木:
そうですよね、生産人口を増やし生産力を上げ税収を増やしていかないとい行けませんね。

知事:
しかも内需拡大で子ども産業から、医療福祉、介護、そして農業、環境、あと観光ですね。滋賀県はそれがまだまだ隠れていますね。






<次週に続く...>

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国

2013年02月18日

滋賀県知事インタビュー(2/6)


青木:
さて、知事になられた2006年以降、研究者から知事になられて県政にあたられておられるこの過程において、色々な困難もぶち当たってこられたのではないかと思うのですが、滋賀県はどのような問題を抱え、それを乗り越えるために知事はどのようなチャレンジをしてこられたのか、そのあたりのことについて少しお聞かせください。

知事:
滋賀県は琵琶湖も含めて、農林水産業、歴史、文化、観光、人々の力、ものすごい潜在力があるのに、広報力がない。ブランド力がない。そして、それをあまり発信しようと思われない。とても奥ゆかしい県民性なんです。なので、100あっても50くらいしか宣伝しないのです。そして宣伝という事をあまり良いと思っていない。そこがよいところでもあり、問題でもありました。

青木:
そうですね、それは日本全体にも通じる話だと思いますね。

知事:
私にはアメリカ、中国などに友人がいますけれども、アメリカなんかは、50あれば100宣伝します。まず、言語体系がI(アイ)から始まります。中国もやはり、我(アイ)から始まる。私たち日本人は、私たちは・・・という主語がないですから、三人称から始まりますから、この言語体系からして精神構造が違う。中国、アメリカは個人主義でどんどん前に出ていく。日本は共同体主義で宣伝が下手。それの典型が滋賀県ですから、良いものを持っていても、本当に宣伝しない。これをどうやったら、皆さんが誇りを持って、自信を持って、滋賀は良い所よと、自分の言葉で語ってもらえるか、それが6年間の一番大きな課題でした。

青木:
それは、私自身も色々な所で感じました。今のこのグローバル化時代というのは、自己主張しないと誰もあなたの良さを分かってくれない。分かってもらえないと、隅っこにおいていかれる。ですから、今日は大変良いチャンスなので是非大いに滋賀県をPRして下さい。滋賀県の産業構造はどのような感じでしょうか。

知事:
生産活動からしますと、県のGDPですね、生産額の中で、42%ほどが製造業なんです。第二次産業なんです。この割合は全国で第一位です。滋賀県は製造業の物モノづくり県であるという事、これが実質的には、しかも労働生産性も高いです。製造業によって経済が支えられています。見た目は田んぼが多いし、山が多いし、農林水産業が主のように見えますけどが、農林水産業の生産額は1%くらいです。社会的、歴史文化的に農林水産業は大変大事です。農業は、2300年前に米づくりが始まり、近畿圏の米の供給地で、最も重要な近江米の産地ですし、京都や奈良、大阪を支えてきました米、。それから近江牛。近江牛も歴史が大変深長いんですね。あと加えて、野菜というようななどの農産物の供給。ただしこれ農産物は、ブランドなく農産物を供給していたんですね。

青木:
なるほど、製造業が強い地域であるとともに農業、水産業も大変進んでいる県であること、それは知りませんでしたね。

知事:
近江米はあるんですけれども、典型的なのが、野菜ですね。例えば、京野菜ありますね、漬物の千枚漬け。あのカブの8~9割は多くが滋賀県で生産しているんですけど、京野菜・京漬物なんです。さくら漬けなどというのも、元は滋賀であったり。つまり、名前がなくて、言わば、「縁の下の力持ち」。そこに対して私はここに名前を付けましょうよと、近江野菜とか。それで、日本の農業政策が主産地形成といって、ピーマンなら高知で一斉に一種類作るとか、そういう状態だったんですけれども、私自身が、農学部で農業経済をやっていましたから、主産地形成での、単品目生産ではなく、多品種目少量型で近接型の近郊型の農業を強化しようと思っています。

青木:
なるほど、京都の京野菜や京の漬け物の野菜は滋賀県からも供給されているのですね。

知事:
消費者がすぐ近くにいてくれるんですから、これを活かしましょうという事で、「おい滋賀、うれ滋賀キャンペーン」、食べた人が美味しい、そして供給する人が嬉しい、それは生産者、流通、加工、ですから第六6次産業化と今呼んでいますけれども、それはをかなり先駆的にやっておりまして、それで生産者と消費者を顔が見える関係で繋いでいく。、そしてその見える場所が、道の駅であるとか、農家の人が持ち込んで、直接販売をする、。それが今では、8070ヶ所を超えたくらい、そのくらい生産額直売所が増えています。なによりも、地域のお年寄り達の皆さんが、作ったら売って、小遣いを稼げる、これが嬉しいんですね。お小遣い稼いで、畑仕事して、それが何よりも健康というところで大事ですね。

青木:
やっぱり今、何事もブランディングが大事ですね。ブランド力があれば、付加価値が付けられて、高い値段で売れるし、そうなれば作る人も嬉しいわけですものね。

知事:
そうですね。そして滋賀の場合は、安全性を担保してに出来るんです。と言いますのは、田んぼでも、使作った後の水は琵琶湖に入りますから、農薬を減らす、。そして化学肥料をも減らす。という事で、環境こだわり農産物、環境に配慮した農産物を生産することというのが、琵琶湖の水を守ることとセットになっていまです。それで、「eat eco」。食べて環境ることで。食から環境を守る。滋賀のお米を買ってくださったれたら、結果的に琵琶湖に優しい農業をやっているんですよという事で、「eat eco」
環境こだわり農業。その水が実は、京都、大阪、神戸など、1450万人の水源になるわけなんです。話しが上手く出来過ぎているようですが、事実なんです。ですから、京都、大阪に行っても、このお米を食べて下さい、このお米を食べて下さったら、琵琶湖の水も守れるんですと、。出来るだけ高く買って下さいと。例えば10キロを他のところが5000円ならば、出来れば7000円~8000円で買って下さいという事で、一つの売り込みですね。
これを香港もでシンガポールにでもやらせていただいております。

青木:
安心で安全、しかも美味しい食材、これをどんどんPRすべきですね。

知事:
looks good!, tastes good!, and safety!. この3拍子揃った物ているのが滋賀の農産物ですので、これを香港などでも盛んに・・・へも売り込んできました。







<次週に続く...>

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国

2013年02月11日

滋賀県知事インタビュー(1/6)


【インタビュー】 知 事 :嘉田由紀子 / インタビュアー:青木 麗子


青木:
知事、本日は大変お忙しい中にお時間いただき、ありがとうございます。知事とお目にかかれるのを楽しみにしていました。等身大の日本を中国の皆様にお伝えするため、私が日本全国を回って知事インタビューをさせていただいております。
本日はどうぞ宜しくお願い致します。
早速ですが、知事の学生時代の事について少しお聞かせください。

知事:
私の学生時代は、ともかく、アフリカ探検がしたくて。世界中を自分の足と手で、そして耳で聞いてみたいという事で。小田実さんの著書、『何でも見てやろう』に中学時代に憧れました。それから、『サバンナの記録』の著書の梅棹忠夫さん、そして今西錦司さんの『人類の誕生』を読み、ともかく、アフリカに行くんだと思ったのです。電気もガスも水道もないアフリカで人類の起源を辿りたいと思い、京大の探検部に入りました。
それと同時に、滋賀、関西に住んでみたいとも思いました。私は元々埼玉県生まれなんですが、中学の修学旅行で、比叡山延暦寺1000年の「不滅の法灯」と杉木立、山の上から見える琵琶湖、この美しさに魅せられて、住むのはここだとその時に思いましたね。学生時代の研究はアフリカがテーマでした。

青木:
なるほど、探検部というのは、アフリカ探検だったのですね。

知事:
ともかく、世界を股またに、特に女性の幸せ、子どもの幸せを求めたいと思いまして、
それで研究者になろうと思ったのです。ですから今、あの当時思っていた女性の幸せ、そして、水と大地、環境を守るという事も、自分の家が農家だったということもあります。アフリカに行くと本当に電気もガスも水道もない。でも、女性と子どもが元気なんですよ。今の文明が、人間の本質的な強さを削いでいると思わざるを得なかったですね。ですから、いかに過剰文明からいかに人間性を開放するかというのが私の大きな課題でした。

青木:
知事は、若い頃から時代を先駆けて、グローバルな視点に基づいた研究にずっと携わってこられたのですね。過剰文明が人間の本質的な強さを削いでいる。全く同感です。私は本来、人間は五感を通した素晴らしい洞察力と強さを持っていると信じていますし、子育てをする時はそのことをとても大事にして参りました。子ども達は実に野生児で育ててきたのですよ。その御陰で今も心身ともにとても強いですね。

知事:
それは素晴らしい。私が当時考えていたことからすると、研究者として何十冊本を書いたとしても、全然社会が変わらない。女性の社会参画は進まないし、子どもは残念ながらなかなか増えてくれないし、子どもが暮らしにくいし、環境は良くならないし、それで2006年に、知事選にチャレンジしたのです。知事として、税金の無駄遣いもったいない、琵琶湖の自然を壊したらもったいない、子どもや若者の生きる力を損なったらもったいない、3つのもったいないを訴えて、知事になって政治を変えなければいけないと強く思ったのです。

青木:
研究者学者から政治家への転身、それは大きな事に挑戦されましたね。

知事:
でも、知事として6年間頑張って分かった事は、国政に県から手を挙げないと、自然を守れない、琵琶湖の水源ひとつ守れない、。原子力発電所も事故から守れない、女性の参画も雇用政策も全て国が決めている、。そして子育てだって、こんなに子どもを産み育てにくい国はないですよ。

青木:
日本は働く女性にとって子どもを産み育てにくい国であることは私も実体験をもってそう感じています。私も働きながら3人子どもを生み育てて参りました。今振り返って思えば、よく頑張ってきたなというのが実感です。幸い、私の場合は夫が理解のある人で、よく協力してくれたので頑張ってこられたのだと思います。・・・

知事:
えー?3人いるの?負けたなぁ・・・。すごいですね、3人もいてここまでやってこられたのですね。私はもう2人でも手一杯でしたけれど。

青木:
はい、3人の子どもを生み育てながら、自分も育てられてきたように思います。
ところで、知事は若いころから、しかも日本がまだまだ国際化したと言えない時代に世界に目を向けて、果敢にチャレンジされたのはやはり群を抜いていますね。特に女性として。

知事:
世界の隅々まで歩いて、自分の肌身で人間の存在、人間の意味を感じたいという気持ちがありました。



<次週に続く...>


  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国