中国の今を知る、中国の未来を読む。

  

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2013年03月18日

滋賀県知事インタビュー(6/6)




青木:
これこそが地方間交流あるべく姿ですね。日本企業が中国に進出したことで中国の雇用の創出や経済の発展に大きく貢献をしています。

知事:
そうですね。それで、湖南省の省長さんも「あなたたちは、私たちがまだ経済発展する前からの友達だ」と。「後から経済的利益を得ようとして来た友達ではない」と言ってくださっていますした。日本と中国は深い繋がりがあるのです。瀟湘八景、漢字、漢文、みんな中国から伝わってきているのですから、。仏教だって、特に滋賀県の文化の多くははみんな中国からですよ。比叡山の延暦寺の天台宗は、浙江省の天台寺の教えですから。最初の遣隋使の小野妹子は、滋賀県生まれなんです。
ですから、本当に中国の文化と精神をいただいているので、これは忘れてはならないというのが私の中国との交流外交の原点です。

青木:
本当にその通りですね。日中両国は一衣帯水の間柄にあり、切っても切れない関係にあるのです。同じ漢字を使い、漢文や儒教の教えに精通している民族は、地球上で日本以外にないのですから。

知事:
今、国政で言わせていただいているのも、あまり政治的に先鋭化せずに、多重外交、多重協調外交、国は国で領土を守らなければいけない、でも、地方自治体は地方自治体同士で、友好協定など結んで、そして人と人の関係を作り、企業は企業同士で信頼関係を作り、そして人々はお互いに、多重協調外交をやっていただきたい。その事を是非、訴えさせていただきたい。来年は湖南省との友好提携協定30周年です、それを機に更に友好信頼関係を深めていきたいと思っています。

青木:
知事は30年前に既に中国にご訪問なさって、今も行ってらっしゃいますね。この30年間の中国の変化というのは、知事の目から見ると、どういう感じですか。

知事:
浦島太郎です。本当に目を見張る発展だと思います。

青木:
本当にそうだと思います。30年前の中国は今の中国ではまるで別の国のように私は感じています。

知事:
共産主義、大きな国家を統一するためのに必要な体制だったかもしれませんが、やはり、より資本主義的な経済システムと、それから文化と人々の意識の開放という事をなさる中で、私は今中国の皆様の持っている潜在的な能力が発揮されている、素晴らしい力が発揮されていると思っています。

青木:
そうですね。今からの中国は政治的にも社会的にも色んな問題を抱えながらも、おそらく、安定して発展していくんだと思いますし、何年後か、世界でアメリカを抜いて経済力も一番になっていくと。名実ともに大国として取り戻すという事になるでしょうけれども、そのような大国になった後の中国に対して、知事はどのような事を中国に望みますか。

知事:
人間としての基本的な幸せだと思うんです。やっぱり、人を大切にする、そして女性や子どもや高齢者や障害を持っている人を含めて、弱い立場の人を大切にする。もちろん今でも大切にされていると思いますが、発展していく中でそういう国家に育っていただきたいなと思います。

青木:
そうですね。またアジアの中において中国というのはどうあるべきだと思われますか。

知事:
アジアにおいても、やはりこれから日本は人口減少、そして様々な課題、制度疲労も起こしていますが、日本と手に手を携えて、アジアのリーダーシップをとっていけるといいなと思います。互恵的戦略的互恵関係、お互いにwin winの関係で、今、尖閣問題発生以降、互損になってしまっていますよね。これはやっぱり、幸せな状態ではないので、互恵的戦略的互恵関係を作れるように、私は自治体の首組長として、また、女性としても繋がっていきたいです。こうして今日、青木さんにお会いできたのも、一つの大きなきっかけなのだと思います。

青木:
ありがとうございます。私自身も女性ですが、女性ということにはあまり意識はしておりませんが、社会の一員として、果たすべくことを果たしていかなければいけないし、私自身も日本と中国を繋ぐ仕事をしていますので、知事がおっしゃるように、世界の人々が平和で安定した環境の中で、子どもを産み育て、社会が健全に育まれる事が一番大切な事だと思います。

知事:
生きている人々の幸せという事だろうと思いますので、ここは、どんな体制になっても、人間としての原点だと思いますので、是非ともそういう事で、お互いに力を合わせてやっていきたいです。

青木:
最後に、中国の皆様へメッセージをお願いします。

知事:
右肩上がりで発展をしておられる事に、大きな期待をさせていただくと共に、やはり足元も見て、グローバルかつローカル、ローカルかつグローバル、そのバランスある発展をお願いしたいと思っています。これは私たち日本人に対する想いでもあります。
私の座右の銘は、「まっすぐに、しなやかに」。まっすぐにというのは、化科学的な原理、社会としての合理性、公平性、透明性、そこは、ぶれずにまっすぐに。冷たい頭に、熱いハート。しなやかには、人間としての熱いハート、そのバランスが私は政治の原点でもあると思っております。

青木:
知事、本日は本当にありがとうございました。知事のこれからもお体を労りながら更なるご活躍を期待しています。






  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国

2013年03月11日

滋賀県知事インタビュー(5/6)




青木:
さて、知事、中国の事について少しお伺い出来ればと思います。
滋賀県は中国のどこの地域と交流があるのでしょうか。

知事:
湖南省と友好提携協定をしています。来年2013年で30周年になります。湖南省との縁ですが、近江八景という、琵琶湖の美しい八つの景色、これは湖南省の洞庭湖の瀟湘八景からいただいているんです。例えば、「比良山の平沙落雁」に対して、こちらでは「堅田の落雁」であるとか。そして湖の繋がり。滋賀県は世界中、ミシガン湖なり、あるいはブラジルのパトス湖なり、湖を縁にした姉妹州があります。それで、中国ももう30年前から洞庭湖のある中国の湖南省と友好姉妹協定を結んでおります。

青木:
そうなのですね。そう言えば、琵琶湖周辺で、湖南と湖北と呼ばれている地域がありますね。それは実に分かりやすいですね。知事も何度も湖南省をご訪問されていますか?

知事:
はい、実は知事になる前に、1983年、第一号の環境視察使節団の一員として訪問しました。当時、私は琵琶湖研究所の職員でしたから。中国は当時まだ水質保全という概念がなかったと思いますね。その後、滋賀県は、これまでの30年間で約200人の研修技術生研修員を湖南省から受け入れ招待して、滋賀県において、で半年または1年間、研究所等での環境技術研修をはじめ、医療福祉、観光などの様々な分野でについて研修をしていただきました。また、医療福祉、観光などの面でも、研修生を200人受け入れてきました。このように滋賀県と湖南省とは人的繋がりの拡大に貢献をさせていただいています。

青木:
人的な繋がりを作る。これは本当にとても大切だと思います。日本、滋賀県を訪れられた中国の人々はかならず好きになってくれますから。それは滋賀県にとっても大きな財産となるはずですね。

知事:
本当にそうだと思います。私は知事になって以後、何度も中国を訪問しています。具体的には友好協定25周年の時に湖南省を、訪問しました。その後、第13回世界湖沼会議が中国で開催された時にはを湖北省の武漢をで開催された時も訪問しました。今年の5月に中部六省の経済フェアにも行かせていただきましたし、それ以外にもは観光キャンペーントップセールスで3年前に北京、去年、今年は、関西広域連合による観光トッププロモーションで、上海なども訪問しましたております。また今年5月には「中国中部投資貿易博覧会」で湖南省に、さらに11月の県産農畜水産物輸出プロモーションで香港を訪れました。知事になってからは、合計で6回中国に参りました。私は中国の湖が大好きで、太湖、鄱陽湖、それから洞庭湖ですね。湖研究をずっとやってきましたから。

青木:
中国の湖についても造詣が深いですね。

知事:
ありがとうございます。でも、今の日中関係は本当に悲しい状況にありますね。尖閣列島の事でもめているからせっかくこれまでに続いてきた交流に影響が出ていますがストップ。実は湖南省で9月15日に、湖南省の要請を受けて湖南省の要請を受けて滋賀県か長沙市の中心街に進出した平和堂が大襲撃を受けて、、、、3号店、今度4号店。本当に地元の皆様に育てていただいたのにそこがめちゃくちゃに壊されて・・・。

青木:
あれは本当に酷かったですね。私もニュースで見ました。心が痛かったです。なんの責任もない一般の企業を襲撃するなんて本当に酷い、、、。でも、暴徒化する中国の若者たちが店内に押し掛け、辺り構わず物を壊して行く中、日本人スタッフの安全確保のために、中国人店員さんが命がけで日本人に避難をさせていましたね。その光景を見た時は本当に救われた気持ちになりました。暴徒化している若者はほんの一部で、絶対多数の中国の人々は冷静で友好的だと私は信じているから。

知事:
デモの後すぐに、私は湖南省の省長さんにお手紙を書き、ました事件の再発防止と安全の確保、そして事業活動の円滑な再会を願っているとお伝えしました。その後省長さんからがは、滋賀県と湖南省は長いおつきあいがある、今後も全力を挙げて両県省の協力と交流に尽力し、日系企業の事業展開に協力する皆さんの経済的な利益はちゃんと守るからとおお返事を下さいました。湖南省人民政府のご支援もあって、平和堂はすぐに再建し、10月27日に再オープンしました。その物語が、「ガイアの夜明け」というテレビ番組で放送されています。

青木:
その番組、私も見ましたよ。とても感動しました。

知事:
ありがとうございます。あの時にも、中国の従業員の方が、自分たちが作った店だから自分たちの手で守ると言っていました。元は日本から来たかもしれないけれど、日本人はたったの87人ですよ。あとの何千人もの従業員はがみんな中国の方なんですよ。だから、平和堂を愛して下さっている湖南省の方が、自分たちで再健するんだとやっていただいた、これこそが本当の友好協定ですよ。もう涙が出ました。







<次週に続く...>

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国

2013年03月04日

滋賀県知事インタビュー(4/6)


青木:
今回知事が色んな事に立ち上がって様々な事に取り組んでらっしゃる中で、日本のエネルギー問題がありますね。今ストップ原子力という事で取り組んでいらっしゃいますけども、将来の日本のエネルギー政策はどうあるべきだとお考えですか。

知事:
そうですねぇ、日本には資源がない資源がないと言って、原子力政策を進めてきたんですけども、例えば、ヨーロッパ、ドイツと比べたって、日本は太陽光がすごく多いですよ。それから風だって海辺は多いですし、それから波の力もあるし、森林の生産量、これもヨーロッパの倍ぐらいあるんです。そういう事を考えると、この自然資源をどれだけ上手く活用していくか。で、今まで40年間50年間、日本の科学技術の9割が原子力にお金を入れているんです。ですから、同じくらい自然エネルギーの研究に入れたらですね、日本は自然エネルギー大国になれます。

それでその過渡期はそれこそ効率よく化石燃料を使えるようにする、。そして省エネ、節エネですね。それと電気の場合には、蓄電などのスマートシステム、社会システム、経済システムとして作っていく必要がありますね。私たちはこの卒原発というのは10年でシステム全体を作ろうという事を考え、ただし、電気料金は上げずに。電気料金を上げてそれで経済が疲弊する。本当は円高の方が問題なのに、原発をやりたい人たちは、脅しをかけてるんですよね。電気料金が上がるから、企業が逃げると。それよりも円高の方がよっぽど問題ですよ。

青木:
円高は本当に深刻な問題ですよね。日本企業の国際競争力がどんどん弱くなってしまいますから。

知事:
それを考えると、本当に逆キャンペーン。原発必要!必要!と。この地震列島で、もう一度、福島と同じ事故を起こしたら、私は国際的に日本はもう相手にされない。過酷事故を防ぐために、IAEAなどから、ちゃんと安全装置をやりなさい!やりなさい!と言われながら、目をつぶって対処しなかったから、こんな事故が起きたわけですよ。自民党の時代にね。ですから、無責任体制をまだこのまま日本は続けるのか、私もフランスやドイツに友人がいますけども、国際的に今はおとなしいですよ、でももう一度事故を起こしたら、もう日本は相手してもらえない。国際的地位を失うと思いますね。

青木:
確かに、地震国と原発、これは確かに大きな深刻な問題ですね。自然エネルギー、これも一生懸命取り組んでいかなければいけない命題ですね。エネルギーの安定した供給、これもまた非常に大事なテーマですね。

知事:
これから、今がスタートだという事です。滋賀県は、そういう意味では、潜在的に、水も森も光もありますからね。






<次週に続く...>

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国