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2009年03月16日

和服に秘める日本文化の美

和服に秘める日本文化の美近頃、私は何かにつけて和服を着ることにしている。和服を着ると背筋がしゃんとして、心が穏やかになり、言葉使いも歩き方も、仕草も妙に淑やかになる。和服には本当に不思議な力があるように思えてならない。
 今から十年くらい前に、夫の在外研究に同行して、イギリスに約一年間滞在したことがあったが、イギリスでは日常茶飯事のことのように至る所でパーティーが開かれ、私たちもしばしば呼ばれるのだった。そのような時に、私はいつも決まって和服を着て出かけた。私が外国で敢えて和服に拘った理由は二つある。一つはもちろん、日本人を意識したからなのである。そして、もう一つは、日本人女性を一番美しく見せてくれるのは和服しかないと思ったからである。西洋人の女性たちは足が長く、背が高いのでドレスが一番似合う。悔しいけれど、ドレスを着るために生まれていない我々東洋人女性がドレスを着ても、絶対に彼女たちに叶わないと悟ったからだ。だから、私は、海外に行くときはどんなに大変でも和服を必ず持っていくことにしている。
 ところで、先日、博多織デベロップメントカレッジの卒業式と入学式が日航ホテルで行われ、私も光栄なことに来賓としてお招きを頂いたので、当然のことながら和服を着て参加させていただいた。生徒さんたちの華やかな和服姿にも魅了されたが、しかし、生徒さんたちの博多織の技術と美を追求する姿が何よりも眩しかった。
「奇麗と美しいとは意味が違う、これが日本文化と西洋文化が違う大切なポイントだ、流行によって淘汰されるような奇麗な作品ではなく、是非いつまでも人々の心に残れるような美しい織物を作れる職人になってください」十四代・酒井田柿右衛門先生のお言葉が生徒さんたちの心奥深く刻まれたに違いない。

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Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00│Comments(0)日本
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