2007年05月14日
中国在福岡総領事武亜朋氏と語る 1
青木 総領事は一昨年九月に福岡にご着任されて、ちょうど丸二年になりますが、九州にはどんな印象をお持ちですか。
武 九州は歴史的に見ても中国と長く親しいつきあいをしてきました。そのため、九州の人は中国人に大変親切で、とてもいい印象を受けました。
青木 近年、日本と中国、韓国との間は政治的には冷え込んでいますが、九州との関係では友好交流やビジネス面など依然として盛んで、むしろ増えてきています。
武 大変うれしいことです。九州全体として中国との交流には大変熱心だと感じています。特に福岡県の麻生知事は経済交流に力を入れ、江蘇省や上海、東北地域などとたびたび代表団を交わし、実際の効果も上がっています。
青木 麻生知事は、地方対地方、政治に左右されない交流ということで非常に力を入れています。福岡県と江蘇省との友好提携も来年で十五周年になります。これまで人的交流が主でしたが、交流をビジネスチャンスにしようという新しい動きが出てきましたね。
武 それを受けて江蘇省も福岡に日本代表処を置いて、代表団の派遣や投資説明会をよく開いています。中国も日本市場に進出するための調査活動をより真剣に始めました。
青木 福岡からは中国はじめ二十三の国と地域に定期便があります。こうした便利な交通環境があり、しかも北部九州には製鉄、自動車、システムLSI、ロボット、環境などの産業集積があります。さらにバイオ、ナノテクノロジーなど新分野の産業も起こってきています。また、南九州は大自然に恵まれ、豊富な食材があり、観光資源も豊かです。中国との交流の可能性は大きく広がっていると思いますが、中国の皆さんは九州のこうした点に着目しているんでしょうか。
武 次第に理解が深まっているところです。九州はおっしゃる通り、大変しっかりした産業基盤があります。一方、農業や水産業の面でも蓄積された経験と進んだ技術を持っています。これからは特に、『食と農』の面での協力の可能性は大いにあると思います。
~つづく~
※次回掲載は、5/21(月)を予定しております。
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