中国の今を知る、中国の未来を読む。

2008年02月25日

上海復旦大学の若者に接して

上海復旦大学の若者に接して 少しほど前に、親友で私が最も尊敬する、上海復旦大学国際関係論助教授の陳雲女史からチャンスをいただき、復旦大学の優秀な若者達を相手に「日本と中国」をテーマに、講演をさせていただいた。講演がすべて中国語で行ったせいなのか、学生達から大きな反応が返ってきた。一時間半の講義の中で、半分の時間はディッスカッションの時間に充てた。さすがに復旦大学の学生、日中関係にまつわる様々な質問が出された。たとえば、日本人の死生観の問題、日中国交正常化は日中両国の後世の人々に何か問題は残さなかったのか、中国と日本が将来対立はしないのだろうか、今の日本の若者たちがおかれている現状は中国の若者たちとどう違うのか、日本の若者たちは中国をどう見ているのだろうか、中日両国のマスコミは両国の関係について正しく報道しているのだろうか、などなど。実に鋭く突進してきたのであった。もちろん、私も誠意をもって、一つ一つの質問に答えた。
 今、日本と中国の間には様々な問題が横たわっている。しかし、いずれも解決ができないほどの問題ではない。両国の政治家さえが政治判断さえすれば、いつでも解決できる問題。けれども、今は人間よりも問題の方が大きく映しだれているので、我々の時代には中々解決することはできないと思うので、希望は日中両国の若者たちに託すと結論付けた。講演が終えてから、数人の若者が私に握手を求めてきた。「血の通った生身の日本人に初めて会いました」
「ぼくは今まで日本の事なんかに全く関心がなかったけれど、これからは関心をもって日本のことを見ていきます」
 彼らの純真な言葉の一つ一つが私の胸深く響き渡った。このように一対一の対話の重要性を改めて感じる一時だった。このようなすばらしいチャンスを与えてくださった陳雲先生に心から深く感謝。


上海復旦大学の若者に接して

※次回掲載は、3/3(月)を予定しております。




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Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00│Comments(0)中国
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