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2013年02月11日

滋賀県知事インタビュー(1/6)


【インタビュー】 知 事 :嘉田由紀子 / インタビュアー:青木 麗子


青木:
知事、本日は大変お忙しい中にお時間いただき、ありがとうございます。知事とお目にかかれるのを楽しみにしていました。等身大の日本を中国の皆様にお伝えするため、私が日本全国を回って知事インタビューをさせていただいております。
本日はどうぞ宜しくお願い致します。
早速ですが、知事の学生時代の事について少しお聞かせください。

知事:
私の学生時代は、ともかく、アフリカ探検がしたくて。世界中を自分の足と手で、そして耳で聞いてみたいという事で。小田実さんの著書、『何でも見てやろう』に中学時代に憧れました。それから、『サバンナの記録』の著書の梅棹忠夫さん、そして今西錦司さんの『人類の誕生』を読み、ともかく、アフリカに行くんだと思ったのです。電気もガスも水道もないアフリカで人類の起源を辿りたいと思い、京大の探検部に入りました。
それと同時に、滋賀、関西に住んでみたいとも思いました。私は元々埼玉県生まれなんですが、中学の修学旅行で、比叡山延暦寺1000年の「不滅の法灯」と杉木立、山の上から見える琵琶湖、この美しさに魅せられて、住むのはここだとその時に思いましたね。学生時代の研究はアフリカがテーマでした。

青木:
なるほど、探検部というのは、アフリカ探検だったのですね。

知事:
ともかく、世界を股またに、特に女性の幸せ、子どもの幸せを求めたいと思いまして、
それで研究者になろうと思ったのです。ですから今、あの当時思っていた女性の幸せ、そして、水と大地、環境を守るという事も、自分の家が農家だったということもあります。アフリカに行くと本当に電気もガスも水道もない。でも、女性と子どもが元気なんですよ。今の文明が、人間の本質的な強さを削いでいると思わざるを得なかったですね。ですから、いかに過剰文明からいかに人間性を開放するかというのが私の大きな課題でした。

青木:
知事は、若い頃から時代を先駆けて、グローバルな視点に基づいた研究にずっと携わってこられたのですね。過剰文明が人間の本質的な強さを削いでいる。全く同感です。私は本来、人間は五感を通した素晴らしい洞察力と強さを持っていると信じていますし、子育てをする時はそのことをとても大事にして参りました。子ども達は実に野生児で育ててきたのですよ。その御陰で今も心身ともにとても強いですね。

知事:
それは素晴らしい。私が当時考えていたことからすると、研究者として何十冊本を書いたとしても、全然社会が変わらない。女性の社会参画は進まないし、子どもは残念ながらなかなか増えてくれないし、子どもが暮らしにくいし、環境は良くならないし、それで2006年に、知事選にチャレンジしたのです。知事として、税金の無駄遣いもったいない、琵琶湖の自然を壊したらもったいない、子どもや若者の生きる力を損なったらもったいない、3つのもったいないを訴えて、知事になって政治を変えなければいけないと強く思ったのです。

青木:
研究者学者から政治家への転身、それは大きな事に挑戦されましたね。

知事:
でも、知事として6年間頑張って分かった事は、国政に県から手を挙げないと、自然を守れない、琵琶湖の水源ひとつ守れない、。原子力発電所も事故から守れない、女性の参画も雇用政策も全て国が決めている、。そして子育てだって、こんなに子どもを産み育てにくい国はないですよ。

青木:
日本は働く女性にとって子どもを産み育てにくい国であることは私も実体験をもってそう感じています。私も働きながら3人子どもを生み育てて参りました。今振り返って思えば、よく頑張ってきたなというのが実感です。幸い、私の場合は夫が理解のある人で、よく協力してくれたので頑張ってこられたのだと思います。・・・

知事:
えー?3人いるの?負けたなぁ・・・。すごいですね、3人もいてここまでやってこられたのですね。私はもう2人でも手一杯でしたけれど。

青木:
はい、3人の子どもを生み育てながら、自分も育てられてきたように思います。
ところで、知事は若いころから、しかも日本がまだまだ国際化したと言えない時代に世界に目を向けて、果敢にチャレンジされたのはやはり群を抜いていますね。特に女性として。

知事:
世界の隅々まで歩いて、自分の肌身で人間の存在、人間の意味を感じたいという気持ちがありました。



<次週に続く...>




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Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00│Comments(0)日本と中国
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