福岡の若者・南京で奮闘中

青木麗子 Reiko Aoki

2010年03月08日 10:00

 煮詰まる日本、伸びゆくアジア。どうすればいいのか。麻生塾理事長の麻生泰さんがいつも口癖のように仰る。就職ができない。将来何をしたらよいのか分からない。外に出て行く勇気もない。
閉塞感に悩まされながらも、日本という「井」の中から這い出そうともしない、、、、。でも、そのような状況の中でも、今、福岡のある若者は南京で大奮闘中なのだ。彼と接していると日本も捨てたものじゃないと勇気が湧いてくる。今から3年前に、その若者は言葉も分からないままに、南京に飛び込んだ。南京で大きな総合商業施設の建設と運営管理を手掛けるために。先日、久々に、若者に会ったら、中国語もコミュニケーションがとれるほどに上達し、すっかり南京の大地に根ざし始めたようで、微笑ましかった。確か、昨年にお会いした時には、仕事以外の時間が全くとれないと言われていたのを覚えている。そのような状態の中でどうやって学んだのだろう。開業当時は、知名度の低さに集客にご苦労されたが、今は知名度もかなり上がり、テナントの売り上げも対前年比180%の伸びで成長しているだという。日本では信じられない話だ。今その商業施設にはユニクロ、ZARAやH&M、良品無印はすでに進出しているが、二期目には、昨年、原宿に2000人の行列ができるほどに話題を呼んだ店舗フォーエバー21を誘致するのだと若者の夢が膨らむ。ところで、先日、たまたま南京に訪れ、お会いしたら、折しも若者の誕生日の日に遭遇。思わずみんなでハッピーバースデーと若者のお誕生を祝った。今後、福岡に一時帰国された時には是非、留学生サポートセンターの日本文化塾で講演をしていただきたい。
 


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