胸高鳴る久々の広州訪問

青木麗子 Reiko Aoki

2010年04月26日 10:00

4月初めに実に10年ぶりに広州市を訪れる機会に恵まれた。私は仕事で中国には年間で20回から30回のペースで訪れているが、しかし、なぜか広東省との接点に中々恵まれることがなかった。ガジュマルの木、真っ赤なパンヤの花(木綿花)、椰子の木などなど。幼き頃に見慣れた風景。風が運んでくるにおいが魂を揺さぶる。広州市の一大観光スポット・陳氏書院。当時、広東省内にあった72県に広がる陳を名字とする人々が財を出し合って、祖先を祭るために建造したー合族本堂。陳氏書院は、長い間、陳族の子弟が広東省で試験を受けるときや或いは、訴訟、会議などを開く時の集まる場所として使われたのだという。陳氏関係者が莫大な財力を投じて国中から一流の建築家、芸術家を集めて創意と思考を凝らして建造した陳氏書院は、芸術性に優れ、その魅力は今もなお世界中の人々を引きつけて離さない。敷地総面積が15000平米。大小19の建造物から構成されている書院全体は美しい中庭で繋がっている。建造沕の屋根の上には様々な動物の彫刻が施され、美しい色彩で織りなすエキゾチックな雰囲気は訪れる人々に強いエネルギーを与えてくれるようである。


 

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