中国の今を知る、中国の未来を読む。

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2008年01月28日

福田総理の訪中、日中関係にとって何を意味するのか Part2

私はこれまでに中国と係わってうん十年、訪中回数も300回を余に超えた。中国国内に多くの知人友人を持っているが、普段の交わる中で彼等の言葉の端々から、中国での福田さんの人気振りを伺い知ることができた。さほどカリスマ性はないが、しかし、非常に思慮深い戦略的な政治家としての評価が高い。ある意味では、福田さんは、今の胡錦濤さん、温家宝さんとは性格がよく似ていて、政治的価値観も共通するところが多いのではないかと思うところがある。そして、中国の人民日報社は、福田総理の訪中に合せて「福田康夫伝」の本を出版した。北京大学での講演もテレビを通じて中国全土に放送された。しかも、2007年、中国が選ぶ世界の重要人物トップ10の一人に福田康夫氏を選んだ。
なぜ、福田さんが中国でそのように人気が高いのか、理解できない人も多いのではないかと思う。実は、1972年に日中国交正常化は実現したものの、互いに共同宣言を発表しただけで、平和友好条約の調印はできなかったのであった。6年後に平和友好条約がようやく当時の総理大臣であり、現在の福田総理の父上・福田赳夫氏の手によって調印されたのだった。その事が福田さんに対して信頼感に結びついている。今年は、平和友好条約締結30周年という記念すべき年であり、中国は日中関係を改善すべく、福田さんに大きな期待が寄せられているのだと思う。




※次回掲載は、2/4(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国

2008年01月21日

福田総理の訪中、日中関係にとって何を意味するのか Part1

2月7日、中国では伝統的旧正月・春節の初一(元旦)を迎える。グローバル化が進み、世界的価値観が一体化となりつつある時代に、それぞれの国のアイデンティティーが失いかけて行く中で、中国もたぶんに漏れず、2月のバレンタインデー、12月のクリスマスなどの西洋文化はすっかり中国の中で溶け込んでいるのである。しかし、旧正月・春節、そして秋の中秋節などの伝統文化も脈々と受け継がれているのだ。
さて、 ほんの少し前の昨年末、年も押し迫った12月27日から30日にかけて、福田総理は首相として初めての中国訪問を実現させた。日本の官公庁を始めほとんどの会社が12月28日で御用納め、巷では一気にお正月モードに切り替えられている年末ぎりぎりの時期である。なぜそこまでにして、中国を訪問する必要があったのかを回りの人々からよく聞かれる。
年内の訪中実現、日本の外交上にとっても極めて重要な意味を持つことであった思う。福田さんは、総理就任後にまずアメリカを訪問なされた。日本とアメリカは同盟国関係なので、そうするのが当然であろう。しかし、年を隔ことなく、訪米後あまり時間をおかない内に、中国を訪問することが中国に対する礼儀だと考えられたのでしょうし、中国政府も同様に福田総理の訪中早期実現を心待ちにしていたに違いない。




※次回掲載は、1/28(月)を予定しております。

  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(0)日本と中国

2008年01月14日

ロシアより中国大陸に思いを馳せて part-last

 そして、私が最も感心したことはロシアの少子高齢化対策であった。日本と同じように

少子高齢化に悩むロシアは今、女性が一人子供を出産したら、育児支援金として約一万ド

ルが一度に支給され、しかも、生まれてきた子供が七歳になるまで、企業はその母親を解

雇する事は法律で禁じられているという。このように思い切った少子化対策が取られてい

るというのだ。ちなみに、退職者の一ヶ月の生活費が大体300ドルくらいというのだから、

一万ドルは大金である。しかも、職業も保証されているので、女性は安心して育児ができ

る。そのためにここ数年出生率も著しく上昇しているという。

 また、アメリカとのやり取りを始めとする外交の面においても実に堂々たる態度で臨ん

でいるプーチン大統領は、国民からの支持率は今も65%台をキープしているのだという。そ

して、次の選挙では首相のポストに付き、その後に再び大統領に返り咲くかもしれないと

いうのであった。




※次回掲載は、1/21(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(1)青木麗子の日々

2008年01月07日

ロシアより中国大陸に思いを馳せて part11

 わずか一週間という短いロシアの滞在だったけれど、ガイドさんを通して、実に多くの

事を学んだ。距離的にはやや遠い国なのだけれど、ロシアへ行ってみて、いろいろな

意味でロシアはとても近い国のように思えた。それもそのはず、江戸時代に、中国、

朝鮮をのぞいて、日本人が訪問し、その国の文化を最初に持って帰った最初の国はロシア。

日本に開国するように、使節を送ってきた最初の国もロシア。ピョートル大帝の改革は政

治維新の指導者に大きな影響を与えという。他方、ロシア人も江戸時代から日本の文化

に強く惹かれ、日本語の勉強も盛んだったというし、文化の面における相互の影響もかなり

大きかったという。そして、今でもサンクトペテルブルグ大学では日本語と日本文学の研究

が盛んで、プーチン大統領の娘さんもその大学で日本語を学んでおられるというくらい、

実は日本とロシアの関係は深いということがわかった。




※次回掲載は、1/14(月)を予定しております。  


Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00Comments(1)青木麗子の日々