2009年09月28日
北京が見渡す限り花の海に

9月16日、私は198名からなる日本青年訪中団・大学生分団と共に北京に訪れた。私達一行を乗せたバスが北京市内に近づいた時には、北京市内は黄昏色に染まっていた。北京オリンピック以来、久々の北京はやはりとても懐かしい。風が運んでくるにおい、人々の生活の営みの光景、はるかいにしえから佇む文化遺産の数々、人々を暖かく包み込むようなアカシアの並木道などなど、いつもと変わらぬ温もりで私を迎え、私の記憶の奥底に沈んでいる何かを呼び覚ます。1998年から2004年まで、ある合弁会社の総経理を務めていた時に、通い慣れた道、見慣れた風景・・・。
福岡から羽田、羽田から成田、そして成田から北京へと何度も乗り継いで辿り着いたためなのか、部屋に入るなり倒れ込むようにして眠りに陥っていた。目を覚ました時に、部屋の窓から外を見渡すと、天安門の広場では国旗の掲揚式が行われているが見えてきた。そう、北京では1949年の建国以来、60年間、絶えることなく、毎朝、日の出の時刻に国旗掲揚式が行われ、日没の時刻に併せて国旗降下式が行われているのだ。北京の国旗掲揚式の情景はやはり荘厳的で、一見の価値があるというものだ。
ところで、今北京では10月1日に行われる予定の建国60周年を祝うための祝賀セレモニーの準備が急ピッチで行われ、市内の至る所でハンギングフラワーが通りの至る所に飾られ、花の海ようだ。テロを警戒するものものしい雰囲気を薄らぐかのように。

