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2009年04月13日

西安紀行 Part 3

西安紀行 Part 3伝統と歴史を頑なに守る西安の人々、でもその中でも一つ大きく変わったことを見つけた。今回は西安の農業や農産物市場の調査が目的で西安を訪問したので、実際に農業が行われている現場だけではなく、農産物卸市場や、一般の西安市民が食材などを購入されるスーパーマーケットにも足を運んだ。卸市場でもスーパーマーケットにおいても、今まででは見つけることはなかった野菜や果物の残留農薬を検査する検査センターを見つけた。卸市場ではその日に市場に持ち込んできた野菜や果物を不作為による抜き取り検査をし、基準をクリアした野菜や果物だけが卸販売を許される。
スーパーでも、一度卸市場の検査をクリアした野菜や果物を更に独自でも残留農薬をチェックし、クリアしたものだけが店頭に並べられる。しかも毎日繰り返し行われ、
商品に必ず表記するようにしているらしく、表記のないものは得ることが許されていなというのだ。昨年の初めに、毒餃子事件が起きて、責任の所在を巡って日中両国の関係をも揺さぶられた。しかし、その後、中国で毒ミルク事件が起き、大勢の赤ちゃんが腎結石を患い入院するなど、中国において食の安全に対する国民の意識が一気に高められた。実は十年も前から、中国では野菜のことを「毒菜」と言われていたほど、残留農薬が非常に深刻な社会問題になっていたにも関わらず、野放ししてきたと言わざるを得ない状態にあった。野菜のみならず、お肉、お魚、加工食品などなど、安心して食べられるようなものは一つもないと友人が嘆いていたことを思い出した。「毒餃子事件により国際問題となったことで、中国政府がやっと本腰で食安全問題に乗り出した、我々はむしろ、日本の人々に感謝したい、日本で繰り返し大きく報道してくださったお陰で事の深刻さが浮き彫りになったのですから」と、上海に住む友人が深刻な顔で語る。これからは、日中両国の人々が一致協力して、食の安全を確保するために努力してほしいと願う。

西安紀行 Part 3西安紀行 Part 3

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Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00│Comments(0)中国
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