2008年10月06日
鑑真和上の足跡を辿る 日中青年交流の旅 Part2
九月九日、午前十二時、我ら鑑真和上記念・日中青年交流プロジェクト一行を乗せた新鑑真号は、汽笛を鳴らしながら、静かに大阪港の岸壁から離れて行った。向こう岸で手を振るNHKの取材班の皆さんの姿が少しずつ遠くなっていく。それぞれの部屋に荷物を置くと、さっそく洋上研修が始まる。元日本国駐中国全権大使の谷野作太郎先生による「日中交流の現状と青少年交流について」の御講話に続き、範雲濤先生による「中国から見る戦後の日中関係」に関する講話があった。夕食後、早速、上陸後、大学での交流会の時に披露するための歌の練習をし、終了後に、グループに分かれての作業が深夜まで続いた。乗船初日とあって、なすべきことがやまほどあったので、私は洋上にいることすら忘れていた。気がつけばもうすっかり夜が更けて、船窓を見渡すと海面は月の光に照らされて、穏やかに波打っていた。明日に備えて、今日はもう休もう。明日もよい天気に恵まれるようにと祈りながら。