中国の今を知る、中国の未来を読む。

2007年01月08日

核家族化が進む中国 ~1~

 「四大同堂」これは、中国の長い歴史の中でとても大切な伝統でありました。つまり、親子四代がひとつの屋根の下でともに暮らすということなのですが、それまでの中国というのは、大抵の場合、どこの家庭も大家族だったので、その大家族が四世代も一緒に住めば、一つ立派な社会となるわけで、その時代の人間模様にまつわり物語りは実に面白いから、お勧めしたい。例えば、中国の著名な近代文学者—曹禺さんの名作「雷雨」、或いは、今でも大流行している、中国の文豪—張恨水先生の代表作「金粉世家」などをご覧になっていただければ、その状況が実によくわかります。本当に面白いです。

 中国でそのような伝統は大体60年前まで続いていましたが、1949年に新中国が誕生してからは、毛沢東が提唱した゛婦女半辺天゛(女性は天の半分を支える)ということで、都会の女性たちもはみんな、エプロンを脱ぎ捨てて、家庭から社会に進出。また、1954年の「中華人民共和国憲法」の制定によって、女性の地位向上がはかられ、また、その後の婚姻法の制定によって、長い歴史の中でずっと続いてきた封建的な婚姻制度が廃止されたことを受けて、婚姻が自由になり、日本で流行語となっている家付き、カー付き、婆抜きというような風潮は、今の中国でも見られ、結婚する多くの中国の若者たちは、二人だけの甘い生活を楽しむために、親と同居しないケースが増え、次第に核家族化も進んで行ったのです。

核家族化が進む中国 ~1~


※次回掲載は、1/15(月)を予定しております。

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Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00│Comments(2)中国
この記事へのコメント
中国は、核家族化とグロ-バル生活化が同時進行ですね。
日本の先進ソフトウエア科学技術は、もはやうかうかしておられませんね。
青木様のお力添えで、ぜひ「OSSRuby言語」を中国にも紹介したいです。

>一昨年、大連ソフトウエアパークを視察、私も通訳として参加。そのソフトウェアーパークは、20万平方メートルの建造物が建てられていました。
大連ニューソフトウェアーインフォメーションの社長のAllen Caiさんは、日本語も日本人と区別が付かないほどに堪能、台湾と大連、そしてマレーシアと日本を行ったり来たりして、大変グローバリーな生活を送られているのです。
Posted by 高橋清文 at 2007年01月08日 18:01
こんにちは、朝早く電話を差し上げました。恐縮に存じます。

さて、わたしのアドレスは、下記となります。どうぞよろしく。

kyfmtaka1017@yahoo.co.jp
Posted by 高橋清文 at 2007年01月13日 13:34
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