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2012年12月17日

和歌山県知事インタビュー(2/3)




青木:
知事は、制度改革のことについて、国に対しても非常に積極的にものを申す知事としても注目を集めていますね。

知事:
まず、ここで誤解がないように説明しておきたいのですが、他の県知事は国と地方を対立軸として捉えていて、国は地方に負担を押し付けていると訴えています。しかし、私はそういう姿勢ではありません。自分は中央官僚で育ってきた人間ですから、国のスキルも理解しています。和歌山を良くするためには、和歌山県も頑張るし、国も頑張ってもらわなくてはならない。しかし、国の頑張り方が足りないと思います。あるいは、こういう事が出来るのにしない、または、やっていることが論理的でないなど国のやることがいつも正しいとは限りません。手段の選択として正しいとは限らないのです。そういうことが分かるので、今国がしているこのことは間違っていると言えます。地方分権とはなにかというと、根本的に地方にできることは地方に移してと世間で言われますが、私はそうではないと思っています。地方でやれるから地方でやるのではなく、国と地方のどちらでやるのが一番良いのかをと考えるべきです。そしてやるからには全部責任を持つ。お互いに責任の擦り付け合いをしていることも見られますが、これは間違っていると思います。一番大事な地方分権のテーマは「自己責任」だと私は思いますね。

青木:
ところで、知事、少し和歌山県の事について紹介していただけませんか?

知事:
和歌山県は関西圏にある地方の県ですが、関西の中での役割が決まっています。
まず、和歌山は製造業の下支えをしていて、装置産業や部品産業が盛んです。ヨーロッパでいうところの北イタリアみたいなところですね。また、近畿の中で心のふるさとです。遊ぶところだし、大阪や京都などで希薄になってきた自然がいっぱいある、温泉もあるし、海も青い、山は沢山あるし、行くと楽しい。また歴史的にも古く、昔から巡礼の行き先となっており、高野山や熊野古道が残っています。自然と信仰・魂のふるさとです。関西の下支えをしている産業を有し、観光地である。この2つの要素を兼ね備えた魅力ある県だと思いますね。

青木:
なるほど、ところで、現在どこの県も財政収入が乏しく、人口が減少し、若者が地方から出てゆく傾向にあるのですが、和歌山県は如何ですか?

知事:
これは、和歌山県でも大きな問題です。日本経済成長中に発展した産業がありますが、これがあまり和歌山に立地していない。相対的に働く場所が減ってきたのです。若者は外へ出て行くため、日本の中でも高齢化が進んでいる県でもあります。そのため、若い人たちが地元に留まって働きたいと思えるように、雇用を充実させるべく解決に向けて取り組んでいるところです。

青木:
若者達を地元に留まってもらうためには、やはりなによりも若者達を活かす場がなければなりませんね。雇用を創出するということは本当に重要な問題ですね。ところで和歌山県は今中国とはどんな交流をしていますか?

知事:
和歌山県は28年前から山東省と友好提携を結んでいます。よく友好県で形骸化する例もありますが、和歌山県と山東省との関係は強固で、昔から交流が盛んです。最近では山東省に対して貢献できることは何かを考え、環境交流を始めました。山東省は今経済成長が著しく、昔の高度成長期の日本のようです。和歌山県は昔公害に苦しんできた過去があり、その公害を克服してきた技術やノウハウがあります。それら克服する技術やノウハウを伝えるために、こちらから専門家を派遣したり、山東省からの大勢の研修生受け入れを実施しています。経済交流として、毎年山東省で商談会を開催し、和歌山の企業が参加しています。また、山東省は産業が盛んなので、和歌山の企業との提携なども視野にいれた交流を目指しています。最後は人的交流ですね、継続的に毎年1名を研修生として派遣し、中国に精通した職員の育成を行っています。






<次週に続く...>




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Posted by 青木麗子 Reiko Aoki at 10:00│Comments(0)日本
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